「ユニットケアは従来型スタッフの意識も変える」(特別養護老人ホーム 松籟荘 須田聡子)
2017年4月17日 更新
本年度、松籟荘は開設30周年目を迎えました。振り返りますと、様々なことが思い起こされます。
従来型の入居者50名とショートステイ利用者4名を介護職員11名と看護職員2名の職員配置でケアしていた開設当初、職員中心の業務スケジュール・一斉介護・流れ作業、当時はそれが当たり前でした。
平成14年、増床の機会を得まして、小規模単位型(現在のユニット型)か従来型の選択を迫られました。
そこで、当時の幹部職員と共にいくつかの先進施設を見学し『一人ひとりの生活スタイル・生活ペースに合わせたケア』をすべきことに気づき、手探り状態ではありましたが、平成15年10月からユニット型施設の運営を開始しました。
そのような中、従来型の職員達から「ハード面はかなわないけれど理念は同じですよね。私たちもグループケアをしたい。」との声が…。「とにかく、まずはやってみる。」というのが松籟荘。翌年から12名単位のグループケアにも取り組み始めました。以後、『職員の固定配置』『設えの工夫』『IT活用による記録の一元化・一覧化』『24時間シート』『家族の会の設立・運営支援』『多職種連携の仕組みづくり』等を試行錯誤しながら整え、ユニット型職員のみならず、従来型も『究極の目標は個別ケア』という共通の想いを持ち、職員不足に悩みつつも、「本質を忘れず、前を向いて歩こう!」をモットーに日々のケアに努めています。
「ユニットケアに出会わなければ今はない。」「従来型でも個別ケアを目指せるのです。」と改めて思うのです。