「『ユニットケア』は『認知症ケアの救世主』」(きのこ老人保健施設 宮本憲男)
2017年11月15日 更新
認知症専門の施設である、きのこ老人保健施設は、平成8年に開設し平成12年にはユニット化を行った。それは何故か。「ユニットケア」には認知症の中核症状に対して絶大な効果が認められたからである。
10人程度の「小さな単位」は見当識障害がある方に対して生活上の違和感を感じさせにくい。ユニットへの「職員固定配置」は記憶障害のある方に対して顔なじみによる安心感が得られやすい。そして、入居者一人ひとりのことを十分に理解し、「24Hシート」で共有している職員が寄り添うことにより、判断力の低下した方に対してさりげなくサポートできる。これは、認知症によって出来なくなる不安を取り除くことだけでなく、職員との関係性を深めることにも繋がり、認知症になっても「笑顔」で生きていくことを支えることができるのである。
認知症のある方に対して優しいユニットケアは、認知症のない方に対しても優しい施設になれるのだ。