「形も大事」(特別養護老人ホーム灯光園 澤島久美子)
2018年1月15日 更新
灯光園には8つのユニットがあり、そのユニットの玄関には同じ靴箱が設置されていました。そのこと自体には何の疑問も持たず10年が過ぎていました。ある方に、「玄関に個性がない。」と言われました。ぴんとこないでいると、「自分の家と隣の家の玄関は違うだろう。」と言われ、気がつきました。大工さんに靴箱を外してもらい、新しい下駄箱やスリッパ立てなどを用意しました。あっという間に自分の家の玄関になりました。
ユニット毎に設えが違います。それぞれの個性が出ます。入居者はだんだんにそれが見慣れた風景となっていくようです。散歩から帰ってきた時には「ただいまー!」と戻ってきますし、他のユニットの方が来るときは「ごめん下さい」とか「お邪魔します」と声を掛けて入って来てくれます。入居者が自分の「家」と感じてくれるユニットになってきたなあと思います。