「ユニットケアでつくる暮らし」(特別養護老人ホーム賀宝の里 白松苑 松本直行)
2018年2月1日 更新
11年前、従来型施設の相談員だった私は上司に呼び出され、開設したばかりのユニット型施設への異動が突然言い渡された。それがユニットケアとの出会いだった。ユニットケア研修では、フワっとしていたイメージを具体的なビジョンにしていただいた。ハードはユニット型だが、中では「ミニ従来型ケア」が行われていたのを少しづつではあるがあきらめず、職員と一緒に個別ケアに近づけていった。
他の施設や病院で身体拘束をされていた方が、ワラをもすがる思いで入居してきてくださることもある。拘束を外し、事故も防ぐケアは簡単ではないが、ユニットケアはそれが可能となる。拘束がなくなり、自分らしい暮らしを取り戻していくと、目が輝き、素敵な笑顔がみられるようになる。この仕事の醍醐味だ。
この前は、要介護5だった入居者が更新認定で突然要介護1になり、本来はとてもうれしいことなのに、職員も家族も大慌てすることもあった。毎日いろいろなことがあるが、これからも入居者と一緒にユニットケアで暮らしていきたい。