「共に暮らし、共に考え、共に感動し、共に働く」(特別養護老人ホームグレイスヴィルまいづる 南陽子)
2018年6月1日 更新
14年前、夫の両親と同居することになり、このまちに引っ越してきた。そして、従来型の特養から、ここグレイスに勤務し初めてユニットケアに出会った。1歳だった末っ子は気づけば中学生。父は認知症で介護が必要な状態になり、グレイスに入居している。母は、そんな父の介護から少し距離を置き、大好きな畑仕事や友達とのおしゃべりの時間も持てるようになった。私の13年間は、日々の暮らしと仕事が共にあるという感じがしっくりくる。
グレイスでは、休耕田をお借りして、野菜づくりをしている。畑仕事の経験が全くなかった私だが、近所の方々の支えによって採れたての野菜を食卓で味わう喜びを知った。入居者と共に野菜の下ごしらえや、梅干し、漬物などの保存食づくりを行い、季節の移り変わりを実感する。一人ひとりが好きなものをいつでも味わえる、食を通して暮らしが豊かになれば嬉しい。
父は、生まれ育った地域の、居心地のよいわが家グレイスで、今日も笑って暮らしている。私は、家族として、スタッフとして、共に暮らすということを実感している。