「支援のあり方を追求する人々との出逢い」(特別養護老人ホーム 和里(にこり) 吉川 聡史)
2017年8月1日 更新
開設時は、温冷配膳車による食事配膳や排泄の定時交換など、集団的な関わりとなっていました。各職員は違和感をもちつつも、“ユニットケア”、“その人らしさ”、という言葉を都合よく解釈しながら、忙しく“業務をこなす”という日々が続きました。
現在の理念は,「その人を取り巻く人々や社会とのかかわりをもち、人として受け入れられ、尊重されていると本人が実感できるように、共に行っていくケア」というパーソン・センタード・ケアを価値基盤としています。
この価値基盤に至った経緯には、本人とともに悩み、考え、実践していく人々との出逢いが大きく影響しています。支援の本質を追求する人たちの何気なく使用する言葉によって、私たちの思考や施設の文化は深まっていると思います。
私たちは、まだまだ発展途上です。地域の期待にどのように持ち堪えるのかをともに考え、チャレンジしましょう!
「施設を利用しなければならなくなったとき」(特別養護老人ホーム メープル 佐藤将広)
2017年8月1日 更新
私の祖父は90歳を過ぎても自分で車の運転をし、自由な老後生活を送る人でした。
そんな祖父が病気を患い入退院を繰り返し、もう自宅での生活が困難な状況になったときメープルを利用することとなりました。
それまでは自宅で自由な生活を営んできましたから本人もその自由な生活が奪われ、集団生活を余儀なくされるのではと心配したようですが、ユニットケアの目指すところである『暮らしの継続』により本人らしい生活がその後も送れ充実した毎日を謳歌していました。
自宅での生活が困難になったっとき、自宅で過ごしていた生活が続けられるとしたら、施設への入居もそんなに悪いものではないと思いませんか?
「『暮らしの継続』を進めることにより入居者の頑張りと職員のやる気が出た」(特別養護老人ホーム白浜日置の郷 嶋中多賀子)
2017年7月18日 更新
ユニットケアに取り組み5年「暮らしの継続」を考え24Hシートを活用することで、ご本人が何が出来、職員がどう支援するか。ご本人の24時間軸を知ることにより意向や好み、できることが理解できた。
その効果は、老人保健施設から住み替えで来られた介護度5(91歳)の方が、寝食分離にて活動範囲が広がる事で車いす使用であるが今や、介護度1となられた。
朝の起床と共にセミパブリックのカーテンを開け、夕刻には閉めるとされ、エレベーターも利用され1階の喫茶店や駄菓子屋を利用されている。時には旦那様に電話をされという日課など施設のあちこちで見られる。105歳の方が、手引き歩行で食堂まで来られる姿や、食べたくないと言われたらユニット職員が寒天ゼリーを作り提供する、これぞユニットケアを理解している職員の力だと自負している。
今後も入居者・職員の力を信じ「暮らしの継続」にむけて支援していきたいと思う。