「皆の意識が変わったこと」(介護老人保健施設ふかわ・くにくさ 米浦幸介)
2020年2月3日 更新
平成16年に開設し、「1人ひとりに合ったケアがしたい」「ケアを統一していこう」そのように考えながら、情報共有ができていなかったり、職員本位のスケジュールになっている等ユニット型の施設でも、時間が決まった一斉のケアをしていました。
施設全体でユニットケアへの理解を深めようと勉強会を行ったことで、徐々に考え方が変わっていきました。今ではその人のことを知る、理解するという考え方ができるようになり、どんな意向やこだわりがあるのか、どんな風に暮らしたいのかを知ろうとするようになりました。何ができて、どんなケアをしてくのか、知り得た情報を24Hシートへ書き込み、根拠をもち1人ひとりのケアを考えることもできるようになり、個別ケアへ向かっています。
1つ変われば他のことも変わります。なじみの関係を作っていくことで、「どこも一緒」「生活感がない」と言われたユニットや居室は入居者、ご家族の協力もあり、それぞれの個性がみられるようになりました。1つ1つの課題をクリアし、ユニットが変わり成果が見えていくことで、職員自身がユニットケアについて前向きに考えていけるようになりました。
まだ課題も多い中、「できない」と言うだけで何も変えないのではなく、「ここまでならできる」と、今の自分達が入居者1人ひとりのことを考え、暮らしの継続に向けて可能性を探れるようになれたのはユニットケアに取り組んでいったからだと思います。