「ユニットケア研修の魅力」 (特別養護老人ホーム 岩出憩い園 前田 美智子)
2020年3月2日 更新
フロアーリーダー 前田 美智子 (社会福祉法人 紀の国福樹会 特別養護老人ホーム 岩出憩い園)
平成24年、開設前の研修で初めてユニットケアを知りました。「一人ひとりの生活リズムやライフスタイルに合わせたケア」であると知り、是非やってみたいと思いました。開設後は、なかなかユニットケアは浸透せず、ケアの統一も図れませんでした。
離職していく職員が多く、従来型の勤務経験のある職員とは意見がぶつかり、私もだんだんと「ユニットケアではなくても、良い介護をすれば良いのでは・・・」と思うようになりました。そんな時、リーダー研修を受講させていただく機会に恵まれました。介護現場で働いておられる講師は知識と経験から事例を交え具体的なアドバイスや実践方法を教えて下さり、知識を得ることが出来ました。
グループワークでは、他施設の状況や課題等について意見交換を行い、悩みを抱えながらそれぞれの場所で頑張っている仲間がいることを知り、私も頑張らなければと新たな思いで実習に臨むことが出来ました。実地研修では、暮らしの場を学ぶ貴重な体験をさせていただきました。キッチンで調理を行っていた入居者が「これどうぞ。食べてみて」とお裾分けして下さったことに感激しました。出前を頼んだり、ユニットを超え入居者同士が声を掛け合い、クラブ活動や買い物に行かれる姿はご近所付き合いのように感じました。
入居者の生き生きとした表情や自律した暮らしぶりを見て「この光景を施設に帰って皆に伝えたい。施設を暮らしの場に変えたい」と思いました。
研修から4年後、岩出憩い園は実地研修施設になることが出来ました。研修に来られる皆さんに施設を暮らしの場に変えたいと思っていただけるよう、これからも仲間と共に頑張ります。