「学んだことをつなげていく」(地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護あおい 伊藤 真由美)
2020年12月1日 更新
ユニットリーダー研修を受け、「こういうところを真似してみたい」、「ここを変えていきたい」と、最初はやる気に満ちているのですが、他の職員との温度差があったり、否定されてしまったりすると、「自分だけやっても意味ないな」、「実地研修施設とは違うんだ」という気持ちになってしまう受講生が多いのではないでしょうか。でもそれってすごくもったいないことだと思います。計7日間も自施設を離れ、費用もそれなりにかかっています。それでもリーダー研修に参加させる理由は、基準のためだけではないと私は思います。
施設長からのコメントには、必ずと言って良い程「ユニットケアを学んで、自施設で展開して欲しい。」と書かれています。彼等ならそれができると信じて研修に出しているのです。
ですので、研修で学んだことを、ご入居者の暮らしの継続のため、一緒に働く仲間のために還元しなくてはなりません。「そんなこと言われなくても分かっているよ!」と言われそうですが、実は実地研修施設の「あおい」もかつてはそうでした。
ではなぜ研修で学んだことを取り入れることができたのか。それは、仲間をつくることと否定しないこととの二つです。どちらもリーダー研修のグループワークで皆さん実践してきたことです。研修後も、リーダー研修でできた仲間、実地研修の担当者に相談したり話を聞いてもらいながら、自施設でも共感してくれる仲間を見つけ、できそうなところや小さいことから取り組んでいく。そういう姿は必ず誰かが見てくれています。仲間も必ず増えていきます。その仲間には、それぞれの得意分野があり、思わぬ力を発揮してくれたりします。
ユニットリーダー研修が繋げてくれた縁をどんどん活用して、ユニットケアの輪を広げていくことは、ご入居者お一人おひとりの思いを大切にすることにつながっていくのではないかと私は考えます。