新型コロナウイルスとの3年間とこれから(特別養護老人ホームあすなろ 髙橋 梨紗)
2022年11月1日 更新
日常が一変したのが約3年前。ニュースを見て「こわいなあ」と思っていたものが、瞬く間に広がり、自分の地域にも押し寄せ、自分の生活、入居者の生活も変わっていきました。
私たち高齢者施設で働く身としては、ウイルスの運び屋になってはならないという緊張感、使命感、恐怖感が常に側についてまわりました。医療・福祉従事者は誰しもこの気持ちを理解してくれると思います。
面会での対策は、オンライン面会や窓越し面会、アクリル板越しの面会など、感染者数の増減により様々な事を試みました。看取り期は感染対策を強化し、最期の時間を一緒に過ごしてもらっています。ご家族は「最期だけでも一緒に過ごせて良かった。」とおっしゃってくださいますし、コロナ禍だから仕方がないと理解もしておりますが、言いようのない寂しさを感じます。いつになったら家族と手と手を合わせ、しっかり顔を見合わせて笑いあえる日が来るのでしょうか。
私たちは、閉鎖的にならないよう、さみしさを軽減できるよう、イベントごとは大いに盛り上げます。一人ひとりの外出したい気持ちをくみとり、感染対策をしたうえでできるかぎり希望に沿えるようにしています。
以前のように入居者とお寿司を食べに行ったり、ご家族とお部屋でゆっくり過ごしたりと穏やかな日常が、一日でも早く戻ってくるのを願うばかりです。