会長挨拶

ユニット型施設が制度化され20年余りが経ちます。

私は、定員120床の特養を、従来型多床室からユニット型へとリニューアルした経験から「入所者120名同じ朝」から「入居者120名それぞれの朝」へ変化したという表現をします。「同じ朝」とは職員が入居者の起こす順番と時間を決め、施設が用意したコップに同じお茶を注ぎ配ることが朝の光景でした。

そもそも目覚める時間は人それぞれで、朝一番に口にしたい飲み物も器も好みがある。そうすることで「私の一日のスタートを切る!」このことを実現させたのがユニットケアでした。

20年という時間は介護業界にも大きな変容をもたらしました。人材不足、外国人労働者、待機者確保、ICT化等々の課題が堆積しています。このような時代だからこそ、少し視点や切り口を変え「私らしさを最後まで支援する」ユニットケアを諦めずに展開して参りたいと思います。

会長 跡部 尚子

センター長挨拶

センターの目的は、“ユニットケア” の普及です。目の前にいる入居者が満足した暮らしを営むことができるよう、また、その人らしく生きていただけるようその人の想いを慮りながら支援することです。

自分の居心地のいい場所で過ごし、好きなように過ごす入居者に寄り添い、想いにこたえようとする支援は、時には時間がかかり、失敗することもあります。しかし、こうした支援を積み重ねることによって、入居者や家族から信頼を寄せていただけるようになり、「最期はあなたに看取ってもらいたい」と言われるようにまでになるのです。

このような関係性を築ける介護こそ、ユニットケアの神髄であり、職員の誇り、使命感につながっていくものなのです。

私たちが行うユニットケア研修では、“ユニットケアとは何か” その理念や個別ケアの知識や管理者やユニットリーダーが果たすべき役割、人が育つ仕組みづくり等についても理解を深めていただきます。この研修で得た知識を、介護の現場で実践していただくことが、さらなるユニットケアの普及と発展につながっていくものだと考えます。

相手を想う気持ちこそが、ユニットケアの原動力であり、このことを、より多くの皆さんと分かち合いながら、ユニットケアの定着を目指し、精一杯努力してまいりますので、何卒ご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

センター長 佐橋 麻理子

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