「職員の固定配置の効果」(特別養護老人ホームグレイスヴィルまいづる 淡路由紀子)
2016年11月15日 更新
開設当時、一番苦労したのは、職員をユニットごとに固定配置することでした。職員を募集してもなかなか来てくれない、退職する人も後を絶たない中で固定配置の実現は難しく、「介護単位は2つのユニット、それの何処がダメなの?」と、心の片隅で実はそんなことを思っていました。
4年が経過し、ようやく固定配置が叶ったとき、それはもう驚きました。職員の誰もが、入居者やご家族から「〇〇さん」と、名前で言葉をかけられるようになったのです。当り前ですが、私たち職員ひとり一人にもちゃんと名前があることを思い出しました。
固定配置になって、職員が入居者、ご家族、地域の方を大切にしているのと同じように、職員自身も、大切に思って頂いていることを肌身に感じるようになりました。
固定配置は、ケアの手法を超え、縁あって出会った人々、このまちで共に暮らす人々を結ぶための最初の大切な一歩であることを、今は疑う余地もありません。