「ユニットケア研修の意義」(社会福祉法人鶴岡市社会福祉協議会 特別養護老人ホームおおやま フロアリーダー 菊地 勝)
2019年6月1日 更新
普段、私たちが仕事をしている中で、新しい価値観に気づき、大きく現状を変えていこうと考える事はなかなか難しいと、日々必死になって仕事をがんばっている中で自分たちの現思います。それは業務に追われ在地を確認する余裕がないからです。
そこで、リーダー研修に参加することで、自分や施設の現状がわかり、自分たちが進むべき道や方法を見つけることができると思います。
ユニットリーダー研修の魅力は、ユニットケアについての理論を学びつつ自分たちの課題を考える機会になることだと思います。講師とのやり取り、他施設の受講者と一緒に自分たちの課題を洗い出す、どうすれば理論に近づけることができるか、どうすれば入居者の暮らしを意向に沿ったものにできるのかを学んでいくことができます。
私は、10年前にリーダー研修を受講し、昨年指導者になるための研修に参加した際、受講者の皆さんとふれあう機会がありました。皆さん、それぞれが悩みを持ち、現状の何かを変えたいと考える姿勢はとても刺激になりました。
仕事は楽しく働くことが理想だと思います。そのためにはどう工夫したらうまくいくのか、どうしたら楽しく働けるのか考えることが重要です。
『明日は今日より0.01%だけ成長を目指す。それを365日繰り返すと、それだけ1年間で成長できる』
リーダー研修を通して、自分たちの課題に対して「明日から変えよう」と前に進んでいくためのヒントを見つけて欲しいと考えています。
「ユニットケアの魅力について」(社会福祉法人鶴岡市社会福祉協議会 特別養護老人ホームおおやま ユニットリーダー 冨樫 美華)
2019年6月1日 更新
私はユニットリーダーになって4年目になります。これまでを振り返ると、入居者やそのご家族の様々な希望や要望に対応してきましたが、私一人のかかわりでは要望に応えることは難しかったと感じています。
入居者のお孫さんの結婚式に同席したり、家族で温泉に行くことをサポートしたりもしました。特別なことばかりではなく、日常の中でご家族が面会時に一緒にのんびり過ごせるように居室を作るなど、入居者・ご家族・多職種みんなで暮らしを作り上げてきました。
私は、面会があった際には出来る限りご家族と会話をするようにしています。入居者と一緒に昔話に花が咲く事もあります。そういった日々の会話の積み重ねから、だんだんと要望を伝えて下さるようになりました。ある日、ご家族から「今の認知症になったお母さんの姿だけでケアを考えてほしくなかった。今までお母さんの話を聞いてくれたからこそ色々と本音も言えるようになった。職員の顔を見ると安心する」と言って頂いたことがありました。
会話の中から得た情報を24Hシートに落とし込むことで、ユニットスタッフみんなで共有し、入居者の希望に沿った暮らしを支えるためのアイディアを出し合う事が出来ます。
介護職だけではなく多職種も、入居者の好みや性格、ご家族の思いを汲み取った上で関わることが出来ます。たくさんの情報は、聞くだけではただの情報でしかありませんが、24Hシートに落とし、活用することで、これからもひとり一人の入居者とそのご家族との会話を大切にし、思いをしっかり受け止めて、入居者がこれまで自分らしく暮らしてきた生活を、〝おおやま″で続けられるようサポートしていきたいと思います。
「新しい時代への対応こそユニットケアの魅力」(社会福祉法人天神会 特別養護老人ホーム天神荘 施設長 高田 美洋)
2019年6月1日 更新
平成から令和の新時代となりました。入居者の皆様は、大正、昭和、平成、そして令和の時代をお過ごしになられます。
令和の時代は情報技術が目まぐるしく発達し、住まいや、暮らし方、生活様式に変化をもたらすことが予想されています。それに伴い入居者、ご家族の意向にも変化があることと思います。しかし、身体が不自由になっても今までのように暮らしたいとの思いは変わることなく、自分らしく生きたいという思いも不変ではないかと思います。
私たちには、時代に沿った多様なニーズへの対応が期待されています。ユニットケアという運営方法を用い、そして一人ひとりの意向や好みに対応していくことが、我々の使命でもあります。そのためには、ユニット型施設運営の4つのポイントである、①体制づくり、②住まいづくり、③暮らしづくり、④チームケアづくりを総合的に推進していくことが必要です。
これからも私たちは、ユニットケアの理念である「暮らしの継続」を目指し、一人ひとりの思いに寄添いながら、個別ケアを提供することで時代のニーズにお応えしてまいります。
そして時代が変わっても一人ひとりの思いに応える、それができることこそユニットケアの魅力ではないでしょうか。