「葛藤の日々からの脱却」(特別養護老人ホーム松籟荘  鈴木 誠)

2019年8月1日 更新

著者ユニットリーダー 鈴木 誠   (社会福祉法人愛正会 特別養護老人ホーム松籟荘)

私が入職した時から松籟荘ではユニットケアに取り組んでいました。入職したての私はユニットケアについて理解できず、先輩から教えてもらったことだけをやっていました。施設内で実施されるユニットケアの勉強会に参加しても、「入居者の好きなように暮らすことなんだ」くらいの理解でした。

しかし、日々の仕事に慣れてくると、「仕事を効率よくやろう」という考えが自分の中で大きくなってしまいました。そのようなタイミングで、ユニットリーダーに任命されました。ユニットリーダーになってみて、自分の知識不足、ユニットでの情報共有やチームとしてまとめること等、自分の不甲斐なさを痛感させられました。ユニットケアについて知っているつもりになっていて、その根拠までをしっかりと理解していませんでした。ユニットリーダーとして上手く伝えられないこと、ユニット職員からの質問にも答えに自信がなく、だけど“ユニットリーダーとしてしっかりしなくては”と、葛藤していました。

そんな時、ユニットリーダー研修を受講しました。受講してみると、自分が理解していなかった根拠を丁寧な講義の中で理解することができました。そして最も大きな経験になったのは、同じ悩みを抱えた他施設の方々と話ができ、同じ志を持った仲間ができたことです。ユニットリーダー研修で得たものは大きく、私にユニットリーダーの心構えや自信を持たせてくれました。

「ショートステイとユニットケア」(特別養護老人ホーム松籟荘 菅谷 隼規)

2019年8月1日 更新

私は、松籟荘に入職するまでユニットケアというものがよくわかりませんでした。一人ひとりに部屋があり、自分のペースで過ごすことができる。そんな漠然としたイメージでした。

ユニットケアのキーワードとして「暮らしの継続」「家庭的な雰囲気」「職員の固定配置」等を学び、入居者の方々が安心して暮らせるように、ということを意識するようになりました。

現在、私はショートステイ担当として生活相談員をしていますが、利用者の方々にとっても、安心して過ごすことができる環境作りが大切です。自宅での暮らしの流れ、寝室の家具の配置等を把握し、自宅と同じようなリズムや空間に近づけられるようにと努力しています。

また、そのお部屋の環境や職員に慣れていただけるよう、なるべく同じユニットのお部屋をご利用していただけるようベッドコントールしています。そうすることで、利用者と職員の馴染みの関係の構築もでき、「安心する暮らし」に繋がります。実際に、ある利用者の方は「あそこのお部屋気に入ったよ。皆親切にしてくれるし、またあそこのお部屋がいいな。」と笑顔で話して下さいました。またあるご家族は「素敵なところですね~。病院みたいなところなのかなと思っていましたけど、全然違う。私が泊まりたいぐらいだわ。」と話して下さいました。

これからも一人ひとりの暮らしを大切に、利用者の方々には、松籟荘を第2の家と思っていただけたらと感じます。

「ユニットケアの魅力とやりがい」(特別養護老人ホームしろみ  坂本 亮)

2019年8月1日 更新

著者ユニットリーダー 坂本 亮   (社会福祉法人見松会 特別養護老人ホームしろみ)

私が思うユニットケアの魅力とは、「入居者一人ひとりに向き合う」ケアができることです。私は、“しろみ”に入職する前は多床室の施設で勤務していました。その時は「朝7時に起こす」「8時に一斉に食事をさせる」など職員の業務を優先とした考えで、毎日が同じリズムでケアを行っていました。

しろみに入職し、リーダーになり、ユニットリーダー研修に参加させてもらい、ユニットケアの考え方、システムを学ぶことができ、ユニットケアを具体的に実践することができています。入居者の少人数ケア体制をとることで、入居者一人ひとりの細やかな情報(状態)を把握でき、急な体調の変化にも早期に気づき対応できること、また、職員をユニットに固定配置することで、顔なじみになり、入居者・ご家族にも安心感を持ってもらえることがユニットケアの魅力であるとだと思います。

入居者一人ひとりに向き合うケアを行うには、24Hシートは欠かせません。作成する手間はかかりますが、24Hシートがなければユニット職員で同じケアは提供できないし、ケアの見直しをする場合やご家族にケア提供内容を説明する場合にも24Hシートは欠かせません。

私は、ユニットリーダーになって期間は短いのですが、しろみの理念である『個々の自立と「笑」・「楽」の生活』を大切にして、入居者の自己決定のもと、生活の中でご利用者・ご家族・職員の笑顔と充実した楽しい時間が送れるように努めています。これまで以上にユニット職員の資質向上ができるよう“入居者の意向・好み”、自分(入居者)できること”をたくさん発見し、入居者の好む行事を実施して、入居者の笑顔・職員の笑顔(やりがい)を引き出したいと思っております。

ユニットケアの魅力⇒入居者一人ひとりの好むケアの提供⇒入居者の笑顔⇒私の“やりがい”です。

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