ユニットケアに想いを馳せて ~20年の歩みより~(特別養護老人ホームフラワーヒル 施設長 守田 順子)

2023年7月3日 更新施設長

 はじめまして。今年度ユニットリーダー研修実地研修施設になりました。よろしくお願いいたします。
 当施設は、2004年4月に開所し、私は当初より施設長として勤務し今年で創設20年を迎えます。
従来型特別養護老人ホームでしたが、ユニット型の意識を強く持っておりましたので、開所時より、8ユニットにキッチン・リビングを配置し、ユニット毎、炊飯や味噌汁作りをしていました。
 しかし、お隣とカーテンで仕切られた二人室があるなど、プライバシーが守れない居住環境であった為、開所7年でユニット型へ改修いたしました。ショートステイを休止し、空室を一時的な居室とし、入居を継続していただきながらの工事となりました。
2011年4月より、ユニット型準個室の特別養護老人ホームとして運営しております。
 その後、管理者・ユニットリーダー研修などに参加する中で、個別ケアの基本が出来ていないことに気づきました。
ユニット職員及び看護職員がそれぞれ管理していた入居者個人ファイルを廃止し、記録の一元化を行ない、看護職員の2ユニット担当制の導入、固定配置の開始、24時間の暮らしのデータ収集、8時間夜勤導入などに取り組みました。
 只、個別ケアの基本が整っても、ユニットによって、ユニットケアの質に差がみられました。
そのため、質の差を改善すべく、ユニットリーダー研修やユニットケアに関わる研修に相談員・介護職員・看護職員・管理栄養士等、多くの職員に参加していただき、ユニットケアの知識を共有してもらうことにしました。研修や施設見学は、解らないことを解き明かし、ユニットケアの質の向上に重要な役目を果たしてくれると実感しています。昨年度、各部署協働の下「フラワーヒル ハンドブック」を作成しました。全職員に配布し、ユニットケアの平準化と職員個々のスキルアップに取り組んでいます。
 今年度は、ユニットリーダー研修実地研修施設としての活動が始まります。受講者と共に学び、当施設も成長していきたいと考えています。

初心を忘れず(特別養護老人ホームフラワーヒル 中井 結人)

2023年7月3日 更新

 私がフラワーヒルへ入職したいと思ったきっかけが「もう一つの我が家とゆとりある生活」という施設理念と、実際に施設を見学した際の、穏やかでゆっくりとした雰囲気でした。私が入職したのは、従来型からユニット型に移行する際の改修工事が終わった年で、まだ24時間暮らしの支援シートもなく、ユニット型の施設としてできていることはとても少ないような状態でした。そんな中でも穏やかでゆっくりとした雰囲気は感じられ、この雰囲気の中で入居者の生活のお手伝いがしたいと強く感じたことを覚えています。入職当時は、記録の一元化や8時間夜勤の導入等、日々目まぐるしく変わっていく中で、職員の混乱や反発もありました。そんな中でも施設長を始め、当時の生活相談員やユニットリーダー等、ユニットリーダー研修を受けた職員が中心となって推進し、従来型からユニット型に移行して11年目に、ユニットリーダー研修実地研修施設になることができました。
 相談員業務を行う中で、ご家族から様々なご意見をいただくことがあります。施設に入居すると、もちろんご自宅と全く同じ生活ができるわけではありません。しかし、生活習慣や意向、好みといった情報を丁寧に抽出し、入居後もその人らしい当たり前の生活が送れるよう支援することが大切です、特別養護老人ホームに対するイメージを明るいものにしていくことも実地研修施設としての役割の1つと考えています。
 今後、実地研修施設として受講者の受け入れが始まります。当施設と同様、従来型のケアからユニット型へ移行しようとしている施設も多くあるかと思いますし、日々様々なことに悩まれているかと思います。同じく大変な思いを経て実地研修施設になった施設の受入担当者という視点で、ともに悩み、一つでも多くの学び、アイデアを提供することで、ユニットケアの素晴らしさをお伝えすることができたら幸いです。
 最後になりますが、実地研修施設になることができたのは、入居者やそのご家族、地域の方々との関わりがあったからこそだと思っています。今後、ユニットケアの更なる推進を図ることで、入居者を始め、今までフラワーヒルに様々な形で関わってくださった全ての方々に恩返しをして行けたらと思っています。まだまだ未熟な部分が多いですが、これからどうぞよろしくお願いいたします。

感動を与える場所を目指して(地域密着型特別養護老人ホームゆとりの郷 施設長 岡田 治美)

2023年7月3日 更新施設長

 はじめまして、地域密着型特別養護老人ホーム ゆとりの郷です。今年度よりユニットリーダー実地研修施設の仲間入りをすることになりました。よろしくお願いいたします。ゆとりの郷は愛知県一宮市にあり、愛知県西北部に位置しております。
建物は木造平屋建て、3つのユニットが分棟になっておりそれぞれのユニットに玄関があります。各所に自然光や草木など自然を感じられる造りとなっています。
 2017年4月に開設し今年で7年目になります。開設当初からユニットリーダー実地研修施設になることを目標に掲げてきました。実地研修施設になることは法人の目標でもありましたが、私自身の成し遂げたい目標でもありました。15年ほど前、ある施設で実地研修を受けた際、「ここは普通の家なんだ、こんな世界があるのか、私もこういう施設で働きたい」と感動したことを今でも鮮明に覚えています。
 ゆとりの郷では開設当初から施設長を任されました。介護のプロとして当たり前のことを当たり前にできる、そういう支援を提供したい、そして何より施設に入れられてしまったと入居者が感じるのではなく、ゆとりの郷に入居しても、いつも地域や家族を近くに感じていられる「(普通の)住まい」にしたいと取り組んできました。
 この6年間、平坦な道のりだったわけではありません。私自身、熱意はあったつもりでしたが、ユニットケアへの知識が足りなかったこと、施設長として力不足だったことを感じました。それでも、ゆとりの郷を実地研修施設にするという思いだけはずっと消えませんでした。その想いが、昨年、実地研修施設に応募する決心となり、職員一丸となり邁進できたこと、結果として大きな目標を達成することができました。自分の人生の中で一番の喜びです。職員にはとても感謝しています。
 もちろん、合格できたことがゴールではありません。今、スタート地点に立ったところです。元気寿会の行動理念の中に「私たちは、その方の尊厳を守り感動を与える仕事をします」と言う言葉があります。「感動を与える仕事」とは相手を想いやる一生懸命な姿、前向きな姿勢からしか生まれてこないのではないかと思います。私が実地研修で受けた感動をゆとりの郷に来てくださった受講者の方にも感じていただけるよう、ユニットケアを極めていきます。

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