「ユニットケアを学ぶことで充実した看取り介護を目指す」(特別養護老人ホームグリーンハウス 阪本健)
2018年1月15日 更新
どの特養でも「看取り介護」は、既に取り組んで実施されていると思います。
グリーンハウスにおいても12月6日に今年7人目の入居者の方を看取ることができました。
その方が、亡くなられる日の午後に、2回目の看取りのカンファレンスを開き、そのカンファレンスが終了してから約8時間後に容態が悪くなり息を引き取られました。
生前、ご自宅で飼っている猫の事が気になるとおっしゃられていたので、ユニットの職員達は自宅に帰れる様に取組みを行っていましたが、自宅に戻るのは難しい状態になり、亡くなられる2日前に、家族にお願いして施設まで猫を連れてきていただき、車椅子の上で家族がご本人の手を上から添えながら猫を撫でられました。
その猫を撫でられる愛しむ動作と表情を見て、職員達は、ご本人の希望を少しだけ達成できた安堵感と、もっと色々と出来ることがあったのではないのかと後悔の念を持ったそうです。
思い起こせば、ユニットケアを学びユニットケアに取り組んで、はや7年が過ぎました。
最初は「看取りは怖い」「自分の目の前で人が死ぬのは怖い」と言っていた職員達も今は、ユニットケアを学び介護のプロとして少しは成長したんだなぁと嬉しく思った今日この頃です。
「形も大事」(特別養護老人ホーム灯光園 澤島久美子)
2018年1月15日 更新
灯光園には8つのユニットがあり、そのユニットの玄関には同じ靴箱が設置されていました。そのこと自体には何の疑問も持たず10年が過ぎていました。ある方に、「玄関に個性がない。」と言われました。ぴんとこないでいると、「自分の家と隣の家の玄関は違うだろう。」と言われ、気がつきました。大工さんに靴箱を外してもらい、新しい下駄箱やスリッパ立てなどを用意しました。あっという間に自分の家の玄関になりました。
ユニット毎に設えが違います。それぞれの個性が出ます。入居者はだんだんにそれが見慣れた風景となっていくようです。散歩から帰ってきた時には「ただいまー!」と戻ってきますし、他のユニットの方が来るときは「ごめん下さい」とか「お邪魔します」と声を掛けて入って来てくれます。入居者が自分の「家」と感じてくれるユニットになってきたなあと思います。
「このケアを当たり前に」(シルバータウン相模原特別養護老人ホーム 濵田要一)
2018年1月15日 更新
「ユニットケア」は個別ケアを実現するための方法論です。
お恥ずかしながら、私はユニットリーダー研修を受講するまでは知りませんでした。研修の座学3日間は、初めて触れる言葉も多く、少人数ケア体制や建物の理論・24Hシートなど知らないことだらけで衝撃的でした。そして、実地研修では朝寝坊ができている入居者を見て半信半疑だった自分が肯定的になれました。この研修でユニットケアの良さを確信できた事を今でも覚えています。
私が平成18年にユニットリーダー研修を受講してから11年。軌道に乗り始めたのは「じっくり取り組みコース」を受けたここ3年です。継続していく事の大変さを感じていますが、最近では、大小さまざまな入居者の意向や希望の実現が、職員にとってのやりがいや誇りにつながっています。
是非、一緒にこのケアを当たり前にしませんか?