やってよかった(特別養護老人ホーム松籟荘 吉家 雅史)

2022年5月2日 更新

著者ユニットリーダー 吉家 雅史   (社会福祉法人愛正会 特別養護老人ホーム松籟荘)

コロナウイルスの蔓延による感染症対策の中で、入居者には普段の暮らしにおいて制限が出てしまいます。そんな制限な中で何が一番入居者にとって辛いのかというと『ご家族と近くで会えない』ことです。また、 ご家族にとっても同様で、普段のご様子が見えにくいと不安に思う方も少なくありません。このような状況を何とかしようと松籟荘としても工夫を行い取り組んでいますが、ユニットリーダーとして、もっと入居者のご様子を伝えていく手段はないかと考え、【ユニット通信】というものをご家族宛に送ることにしました。ユニット通信の内容は、普段の入居者のご様子や余暇活動などを、写真と文章でお伝えしていきます。私は文章を書くのがとても苦手で、「失礼があってはいけない…」と考えすぎてしま い、なかなか書くことができませんでした。締切が迫る中「本当にできるのだろうか…」と不安ばかりが募りました。そんな時、ユニット職員や多職種の方が声をかけてくれ、協力しながらユニット通信を完成することができました。あるご家族からは、「お母さんは普段こんなこともしているんですね。写真も載っているからすごくわかりやすいです。いつも ありがとうございます」というお言葉をいただきました。この言葉を聞いた時に、「やってよかった」と思えることができました。同時に、これからも継続していこうと強く想いました。 私は、今回の取り組みで改めて多職種連携の大切さを実感しました。ケアだけではなく、あらゆる場面においても連携は必要だと。そして一人では難しいことも仲間がいれば達成できることを感じました。これからも、仲間と協力し、どんな状況であっても、入居者にとって暮らしを継続していただけるよう取り組んでいきたいと思います。そして、ご家族との更 なる信頼関係が築けるよう、試行錯誤しながら取り組んでいきたいと思います。

『想いを・・・』(特別養護老人ホーム松籟荘 渥見 康典)

2022年5月2日 更新

著者介護支援専門員 渥見 康典   (社会福祉法人愛正会 特別養護老人ホーム松籟荘)

私達は、入居者の意向や希望は勿論のこと、ご家族の意向や希望にも耳を傾けなければなりません。しかし、コロナ禍でご家族と直接話す機会が減り、信頼関係を築く難しさを痛感している所です。その中でも、家族の意向や希望=『想い』が叶えられたらと、日々奮闘しています。松籟荘では平屋の特徴を活かし、主に居室からの窓越し面会を実施、 更に看取り期の入居者のご家族に限り、1日1回15分までの面会を実施し、その時間を有効活用し信頼関係の構築に努めています。 先日もある看取り期のご家族から、「自宅の庭に咲く薔薇を見せたい」との話がありました。その『想いを・・・』と、自宅に行くタイミングをご家族と多職種間で検討し、先日自宅に行くことができました。薔薇が咲く時期ではなかったのですが、娘さん・孫さん・曾孫さん に囲まれ、庭のチューリップを見ることができ、更には短時間ではありましたが自宅の中でくつろぐ時間も持てました。当日はご本人の表情も良 く、ご家族の想いにも寄り添えたかのかなと感じています。 次の目標は『薔薇が咲く頃・・・』。それまで私達職員は日々奮闘し、入居者の想いと、ご家族の想いを形にして提供できればと考えています。

スタッフとの関わり方で工夫していること(特別養護老人ホーム神の園 田中 剣志郎)

2022年5月2日 更新指導者

ユニットリーダー・介護主任を経て施設部の部長として勤務しております。ユニットリーダーの時から特にスタッフとの関わり方で意識していることは相談に対して「すぐに私自身の答えを言わない」ということです。もちろんケースによってはすぐに答えますが、基本的には答えません。ユニットリーダーはスタッフの悩みや相談に「早くアンサーを出してあげないと・・・」という思考に流れがちで、歴代神の園のユニットリーダーもそのような傾向がありました。相談を受けたときに私は「あなたはどうしたら良いと思いますか?」や「あなたはどう考えていますか?」と必ず聞くようにしています。これは相手の想いを引き出す「コーチング」です。最初は 「えっ?」と言われますが、「私はあなたの考えを聞きたい」ということを言葉で伝えると正否は別としてスタッフは「自分の考え」を言ってくれるよ うになります。それで問題なければ「それでいこう!」と言いますし、よほど問題があれば「もっとこうしてみても良いかも」と伝えます。このコーチングを続けることにより「主体性」や「自分で考える」ということができるスタッフが育っていくのだと思います。簡単なようで常に意識していないと、つい「答え」を言ってしまい、スタッフの思考する能力に蓋をしてしまっているかもしれません。現在、ユニットリーダーとして勤務している方々も一度振り返ってみてもよいかもしれません。もちろん「答え」を言う(ティーチング)ことが悪いわけではありません。就職したばかりのスタッフに「あなたはどう思うの?」と聞いてしまうのは良くありませんので、使い分けが重要だと思います。小難しい話になりましたが、英語にすると「?」というところもあると思います。私自身もそうでした。神の園のユニットリーダーには英語ではなくもっと簡単に解釈してね!と言っています。ユニットのスタッフに対して「言われなくてもそれぐらいしてよ」と今あなたが感じたり、そこに課題があると思っているなら「コーチング」ユニットスタッフに対して「指示したとおりにしてよ」と感じているなら「ティーチング」を 使ってみましょう。きっとユニットリーダーとしてユニット運営をしている中で両方ともに感じたこともあるはずです。私はここを意識するだけでスタッフの働き方や成長が激的に良くなったので、今スタッフとの関わりに苦慮している方がいればぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。もちろん、これに取り組むに当たってはスタッフとの関係性も重要になってきますので、その点には留意していただければと思います。

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