【でも・だって・どうせ】から【どうすれば】へ(特別養護老人ホームうねめの里 野呂高宏)
2016年12月15日 更新
うねめの里は平成17年4月1日に三重県初のユニット型特別養護老人ホームとして開設をし、オープニングスタッフとして日々支援をしていました。
その当時、入居者の想いが置き去りになる事や、支援が一斉一律になる事も少なくなく、その様な課題に直面した際に「仕方がない」と諦めていました。
そんな中、ユニットリーダー研修を受講し、ユニットケアの理念・考え方を学び、ユニットケアを実践している講師の話を聞き、悩み苦しみながらも前へ進もうと試行錯誤している受講生とグループワークをしていく中で、今までいかに限られた知識や考えの中で支援をしていたのだろうと気づく事が出来ました。さらに、運営計画書に記載し施設の皆で課題に取り組む事が出来たのも大きな成果だと感じています。
リーダー研修は、同じ想いを持った入居者(利用者)の暮らしを支える専門家同士が情報を交換し語り合える研修です。
自分の中の「ケア」が生まれ変わる(特別養護老人ホーム三好園しんざ 富井健二)
2016年12月15日 更新
「今行っているケアを精一杯やるだけ」「ただ何となくケアしていた」時代からリーダー研修と出会い、今考えてみると最初働き始めた時を懐かしく思います。ですが、その時を経験しているからこそ、今のケアを身にしみて思います・・・。
一斉一律のケアから抜けられず悩んでいる人も多いと思いますが、リーダー研修座学を通じて、自分の中の「ケア」が生まれ変わったような感じがすると話す受講生がいます。私自身も研修を受けた時は、同じ気持ちでした。当たり前のように行ってきたケアが、ひっくり返されたような思いと同時にうなづく事の連続でしたし、この研修を広く職員にも知ってほしいと純粋に思いました。
今は指導者する立場として、一つでも多く受講生に理解できるように考えながら伝える事を心がけています。
「施設という住まいと人」(特別養護老人ホーム 美里ヒルズ 世古口正臣)
2016年12月15日 更新
施設を住まいにする。自分たちの日常と比較してどう違うかと考えるなか、自分たちもお年寄りにとっては環境の一部であったと気付かされました。
ユニットはお年寄りの住まい、挨拶せずユニットに入ったり食事中にバタバタ動き回ったりしないようにと、注意し合ったり研修をしたりしても、なかなか改善できずにいたある日、ユニットで変化がありました。「お邪魔します~」「こんにちは~」と声をかけてユニットに入る姿があったのです。これまでと何が違ったかは一目瞭然。大きな扉が一枚あるだけだったところに、下駄箱やスリッパ、玄関マット等、普通の家にあるものを設えて、ただの入り口が玄関に変わっていました。
ふと考えました。もし職員がヘルパーとして利用者宅へ訪問に行くことになったらどうか。いくらなんでも、インターホンを鳴らさずにドアを開けたり、挨拶も無しに上がり込んだり非常識な行動はとらないだろう。しかし、なぜ今までできなかったのか。
それは、職員自身がユニットを住まいと捉えてなかったか、そうだと意識できない環境だったからではなかろうか。施設を住まいにすることは、お年寄りだけでなく職員にとっても良い影響を生むのだと実感しました。あらためて大切したいと思う今日この頃です。