「ユニットケアの魅力について」(社会福祉法人鶴岡市社会福祉協議会 特別養護老人ホームおおやま ユニットリーダー 冨樫 美華)
2019年6月1日 更新
私はユニットリーダーになって4年目になります。これまでを振り返ると、入居者やそのご家族の様々な希望や要望に対応してきましたが、私一人のかかわりでは要望に応えることは難しかったと感じています。
入居者のお孫さんの結婚式に同席したり、家族で温泉に行くことをサポートしたりもしました。特別なことばかりではなく、日常の中でご家族が面会時に一緒にのんびり過ごせるように居室を作るなど、入居者・ご家族・多職種みんなで暮らしを作り上げてきました。
私は、面会があった際には出来る限りご家族と会話をするようにしています。入居者と一緒に昔話に花が咲く事もあります。そういった日々の会話の積み重ねから、だんだんと要望を伝えて下さるようになりました。ある日、ご家族から「今の認知症になったお母さんの姿だけでケアを考えてほしくなかった。今までお母さんの話を聞いてくれたからこそ色々と本音も言えるようになった。職員の顔を見ると安心する」と言って頂いたことがありました。
会話の中から得た情報を24Hシートに落とし込むことで、ユニットスタッフみんなで共有し、入居者の希望に沿った暮らしを支えるためのアイディアを出し合う事が出来ます。
介護職だけではなく多職種も、入居者の好みや性格、ご家族の思いを汲み取った上で関わることが出来ます。たくさんの情報は、聞くだけではただの情報でしかありませんが、24Hシートに落とし、活用することで、これからもひとり一人の入居者とそのご家族との会話を大切にし、思いをしっかり受け止めて、入居者がこれまで自分らしく暮らしてきた生活を、〝おおやま″で続けられるようサポートしていきたいと思います。