「その人らしい生活を送るために」(特別養護老人ホームみすず四恩の家 垣内 健吾)
2020年5月7日 更新
畑違いの職種から介護の世界に飛び込んだ私は、周りの職員に早く追いつきたいと、コンプレックスを埋めるかのように知識を頭に入れていきました。それでもその知識を接遇に活かせずに悩む日々が続いていました。ユニットリーダー研修を受ける前の私は、完全に“介護迷子”に陥っていたのです。
「ユニットケアとは暮らしの継続である」この言葉から始まった座学は私のモヤモヤをクリアにしてくれました。「ケアの視点は24時間」等、ケアの方法を感覚的に捉えていた部分を簡潔明瞭で想像力を膨らませてくれる言葉に変換し、頭に入っていきました。その後の現場実習では学んだ一つ一つの言葉を五感で体験し、今度は体に入っていきました。
迷子だった私に、ユニットリーダー研修が地図の見方を教えてくれたのです。
研修には、理論派・感覚派・実践派…など共に学ぶ研修生は色々なタイプの方が居ましたが、共に学びあうなかで、良い物を内々で共有するだけでなく、学びたい方に伝えて広めて共に研鑽していくという「学びの連鎖」に最大の魅力を感じました。
当施設の理念「大切な人が一瞬も一生も輝き続ける」これには“その人らしい生活を送る”という意味が込められています。理念・目標、全てが線で繋がっていてその頂点に入居者がいます。ユニットケアを通じてその人たちの暮らし・個性が各ユニットで色濃く反映されていく、その喜びや感動を当施設で感じて頂きたいです。