失敗を糧に(地域密着型特別養護老人ホーム光陽の杜 長谷川 晋也)
2024年4月19日 更新
私は、光陽の杜に入職して5年目になります。以前の施設は、大規模な特養で多床室からユニット型に移り変わる様を経験してきました。
平成23年にユニットリーダー研修を受講しました。受講した年から約5年間ユニットリーダーを経験しました。その時に経験した失敗談をお話します。
働くスタッフの年齢や価値観は様々で、自分自身は、どちらかと言えば寡黙な方かもしれません。研修を終えて、やる気に満ち溢れていました。早速、現場に戻り、設えなどできることから取り組みました。が、それが間違いの始まりでした。「なぜ、あそこにあんな物を置くの?」等、他のスタッフから疑問の声が上がりました。根拠の説明がないまま実践していたために、考え方や方向性のズレが浮き彫りになってしまったのです。そこから自信をなくし、一歩進んで二歩下がる状況が続きました。このままでは、研修受講前のケアに後戻り・・と思っていたところ、推進センターの講師の方が、施設に来園され、「ユニットケアとは?」を、根拠をもって講話してくださいました。翌日から、スタッフの意識が変わり、「リーダーのしていることがやっとわかりました」という言葉に、心が折れそうだった自分も救われました。ユニットケアを実践していくためには、自分一人、リーダーだけ頑張っても長続きはしない事を思い知りました。同じように伝えたつもりでも、受け取り方も人それぞれです。成功体験より失敗体験をした方が、糧になると言いますが、今でもその経験が活きています。
光陽の杜は、地域密着型施設で開設7年と若い施設ですが、鹿児島県のユニットリーダー実地研修施設として、努力して参ります。