ケアとおおとよと私 ~お会いするあなたのため~ (おおとよ荘 介護主任)
2025年7月25日 更新
香川県観音寺市にある特別養護老人ホームおおとよ荘介護主任の木村です。
私を知ってもらうためにまずは自己紹介させてください。そして、おおとよ荘のことをお話させていただきます。
【わたし】
福祉と全く関係のない大学を卒業し、とりあえず仕事でもしようかなと、ふらっと軽い気持ちで介護士になった23歳の私。もちろん、無資格未経験からのスタート。しんどい時もさぼることも、給料が安くて転職しようかなと考えたこともありました。しかし、なんか楽しかった、やりがいがありました。きっと天職だったのです。
介護を続けようと決意した25歳の私。自分には知識も経験もなかったため色んなことが知りたくなり、老健、従来型特養、グループホーム、デイケア、ユニット型特養で、介護士・相談員・管理者として働きました。そして、その中で出会ったのがユニットケア。自分が理想と思った介護の形でした。
そんなこんなであっという間の25年‥私も立派なおっさんに。
これが今のおおとよ荘の実習受入担当の私です。
【おおとよ荘】
おおとよ荘のユニットケアは0からのスタートに近い状態でした。
ユニットに玄関の設置、24時間営業の売店設置、ユニットでの炊飯・盛り付け、リビングの設え、24シート作成、クラブ活動の実施等など、おおとよ荘は変わっていきました。ユニットリーダーやユニット職員と話し合いながら、みんなの頑張りと多職種の協力があったからこそだと実感しています。
そして、ユニットケア推進のなか、印象深いのは短期集中サポートと実習施設のための施設現地調査でした。指導員と調査員の方々の言葉に、共感と感銘とアハ体験の連続。最高の時間でした。とはいえ、ハード面・ソフト面とまだまだな所は多いです。しかし、変わる手段も苦労も苦悩も多く経験してきました。変化も苦労も進化も現在進行形。
それが今の特別養護老人ホームおおとよ荘です。
初めての受け入れを終えて(ラスール坂下 介護支援専門員)
2025年7月25日 更新
こんにちは。特別養護老人ホーム ラスール坂下で受入担当者をしている山口です。先日、初めての受講者4名の受け入れが終了ました。初日は私を初め、ユニットリーダーも職員も皆緊張の面持ちで、手と足が一緒に出てしまいそうなくらいの緊張感の中でのスタートとなりました。ですが、受講者の皆さんとの交流が進むにつれ、少しずつ緊張も和らいでいきました。毎日の振り返りの時間では、笑顔あふれる楽しい会話が飛び交い、心温まる時間となりました。最終日のプレゼンテーションが終わった瞬間、それまでの取り組みや努力の日々が鮮明に思い出され、深い感慨を覚えました。
思い返せば、ユニットケア実施研修施設を目指し始めた約1年前は、設えや環境も全く整っておらず、炊飯器や電子レンジはキッチンの中、副食については栄養科から届くと同時に一斉に配膳されるという状況でした。また、リビングにはくつろぎのスペースがなく、職員中心の設えと早く終わろうとする職員都合の動きが当たり前になっている状況でした。「これで本当にユニットケアが実現できるのか・・・」と何度も不安を感じ挫けそうになったこともありました。
それでも諦めず、何度も話し合いを重ね、臨時のユニットリーダー会を開き、少しずつ環境を整えていきました。多くの職員の努力でユニットの設えも完成、24シートの作成や取り分け配膳の実施もできるようになり、皆さんには本当に頭が下がる思いです。
今回の実地研修施設を目指す取り組みの中で、本当に多くの学びを得ることができました。今後も研修生の方々と共に学び、その人らしい暮らしの継続を支えられるよう、施設全体で取り組んでまいります。
『ここで良かった』と思ってもらえるように…(サンシティ北条 介護部長)
2025年6月18日 更新
愛媛県松山市にある特別養護老人ホームサンシティ北条の介護部長 重見です。私たちは2020年に開設しましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により入居者へ思うような暮らしの提供ができず、ご家族には面会や外出の機会も殆どないなか、統括責任者より「愛媛県第1号のユニットリーダー実地研修施設を目指そう」と相談がありました。ユニットケアがどういうものなのか想像もつかず、直ぐに返事は出来ませんでした。
私たちはユニット型ではありますが、一斉介護を行っており入居者一人ひとりの暮らしを考えたケアとは程遠く、『ここで良かった』と思ってもらえるケアを目標にしていたことすら忘れかけていました。入居者の暮らしに目を向けた時、皆が同じ暮らしをしている事に違和感がなく、入居者からの『起きたくない・食べたくない』という言葉の意味を理解していなかったと感じ、入居者の暮らしが少しでも豊かになれば…との思いで、ユニットリーダー実地研修施設を目指そうと決意しました。
サンシティ北条の理念である「自分らしい暮らし」が継続できることを第一に考え、推進センターの短期集中サポートを受け、ユニットケアを一から勉強し直し、「利用者」ではなく「入居者」へ呼び名を変える事から始めました。
ご家族や地域の方々に声をかけ、沢山の家具や小物などを譲っていただき、入居者の居室に自宅で使用していた学習机や趣味で作られたパッチワークの小物などを持ち込み、暮らしの場へ変わった時に入居者が馴染みの物に囲まれ、表情豊かになっていく姿を見て、沢山の方々の協力のお陰で暮らしが豊かになっている事を実感する事が出来ました。
取り組みを開始し、約1年半の間、気持ちが途切れ涙する事もありましたがユニットリーダーを中心に入居者の暮らしが豊かになるよう頑張っている姿を見てとても心強く頼もしく思います。『ここで良かった』と思っていただけるよう実地研修施設としてスタートとして行きたいと思います。