理念を叶えるために(特別養護老人ホームせんりょう万両)
2025年2月14日 更新
せんりょう万両で実習受け入れ担当を務めさせていただいております、大草です。
ユニットリーダー実地研修施設を目指すと決めたあの日から、それはもうしつこいくらいにユニットケアの理念である「その人らしい暮らしの継続」、せんりょう万両の理念である「これまでの紡ぎ続けたおひとりおひとりの人生をこれからも紡ぎ続けられるようお手伝いします 専(せん)のちからと満(まん)の心で皆様の暮らしをおまもりします」を伝え続けてきました。
せんりょう万両は「食事」「口腔ケア」「排泄」の3本柱で理念をより明確にしています。それをもとに理念塾や研修、会議、立ち話etc…どんな時でも理念を軸に話を進め続けました。
入居者の変化に対応しきれず支援に悩んだ時、入居者にあわせたしつらえの変更で悩んだ時、「職員のAさんはこうやって言っているけど、Bさんは別の意見でどっちがいいかわからない」「多職種で意見が分かれてどうすればいいかわからない」ということもありました。そんな壁にぶつかった時には「理念に立ち返るとどう思う?」「理念では何を大切にしている?」と問い続けてきました。職員のみんなは「どうすればいいか答えが欲しいのに、また理念か。」と思っていたかもしれません。ただ、伝え続けると職員の会話に自然と理念が浸透していきました。だんだんと自分たちの行動基準が「施設長が言ったから」「手順で決まっているから」「私たちがやりやすいから」ではなく、「理念をベースに考えて、こうすると入居者の暮らしぶりが充実するから」に変わっていきました。「AさんとBさんの意見、どちらが理念に適うか」という考えになり、「多職種の話し合いの中心に理念が自然と絡み合うようになり、まとめあげる」といったことができるようになりました。
理念を伝え続け、どうすれば理念に適うかを追い求め続けることで、職員みんなが同じ方向を向いて支援と業務ができるようになったと感じます。せんりょう万両はこれからも理念を叶えるために進み続けます。
笑顔溢れる生活の場を目指して(特別養護老人ホームケアホームおおゆ「ユニット」)
2025年1月15日 更新
みなさん、こんにちは。受け入れ担当の工藤です。秋田県鹿角市では、雪のシーズンが到来しています。
私たちケアホームおおゆ「ユニット」では、平成18年の増築以来、ユニットケアへの取り組みは進めていましたが、食事の時間は全員揃って食べましょう。オムツ交換は、時間が決まっており定時でのパット交換を行います。それが当たり前でした。ユニットリーダー研修を受講修了している職員は、心のどこかで「本当にこのままの介護(支援)でいいのか?」と疑問を抱きながらも過ごす日々でした。
令和4年、ユニットリーダー実地研修施設の新規募集説明会へ参加。なかなか今の私達にはハードルが高いと感じ、一旦断念。翌年、職員間で話し合い、リーダー達で「実地研修施設を目指したい。ユニットケアをすすめていきたい。」と願い、施設長からの承諾も得て私達のユニットケアが始まりました。しかし、求められているユニットケアとは何なのか?自分たちが今行っているケアの改善点はどこなのだろう?疑問だらけの始まりでしたが、センターの短期集中講座を受講し、講師の方に秋田まで3回足を運んでいただきながら現在の形へと近づける事ができました。
私達スタッフが忙しそうにしていれば入居者の落ち着く空間は作れない。私たちが、笑顔で一緒に座って話しをし、お茶をする時間があれば入居者もゆったりした気持ちで過ごすことが出来る。そう実感する毎日です。
施設の近くには、コンビニが1件、スーパーはありません。外食に行く機会は、なかなかありませんが、食べたい物があればみんなで作って食べます。ぜひ、愛情こもった味噌付けたんぽを食べにケアホームおおゆ「ユニット」へお越しください。お待ちしています。
開設からの歩み(特別養護老人ホーム ミネルヴァあべの)
2024年12月13日 更新
当法人の「社会福祉法人日本ヘレンケラー財団」には、救護施設や障がい児・障がい者の事業所はありましたが、高齢者の事業所は「ミネルヴァあべの」が初めてでした。
私自身も開設からユニットリーダーとして携わらせて頂いていますが、それまでは当法人の障がい者入所施設で働いていました。高齢者施設で働いていた経験はなく不安でいっぱいだったことを覚えています。
開設に向けてユニットケアに取り組んでいる施設に見学をさせて頂いたり、ユニットリーダー研修で学ばせて頂く中で、家庭的な雰囲気で穏やかに生活されている入居者の方々を目の当たりにし、障がい者施設との違いに驚いたと共にこのような「暮らしの場」を作りたいと決意しました。
しかし、始まってみれば慣れない介護の現場に戸惑い、施設の生活リズムに入居者が合わせるなど家庭的な雰囲気でその人が望む生活を実現したいと考えていたイメージと異なる日々が続きました。
そんな中でも感じていたことは、障がい者施設でも高齢者施設でも入居者と信頼関係を築くことは同じだということです。信頼関係を築くためには「その方のことを知る」ことが不可欠だと思います。これまでの生活歴や環境、考え方など知る内容は様々ですが、ユニットケアの理念でもある「その人らしい暮らしの継続」を実現して頂くことに繋がってくるのではないかと思います。
ユニットリーダー研修実地研修施設を目指して施設長が旗を振り、日本ユニットケア推進センターや他の実地研修施設の方々からご指導頂くようになると、職員の意識や考え方が「入居者のために」と変わっていきました。
「ミネルヴァあべの」は、施設理念でもある「生活に楽しみと喜び」と「人生に生きがいと輝きを」を実現するために歩を進めている最中です。
まだまだ至らない点もあるとは思いますが、チーム全体で入居者お一人おひとりの想いや気持ちに寄り添い、頑張ってまいります。