コロナ禍での高齢者施設における管理栄養士と、食への取り組み、その成果について(介護老人保健施設ふかわ・くにくさ 田嶋 麻実)

2022年9月1日 更新

ここ数年のコロナ禍で、私達の業務も多くの見直しを余儀なくされました。コロナは会食などがリスクとされる事もあり、感染リスクを減らしながらも、入居者の皆様に喜んでもらえることはないかと考える日々が続きました。栄養課だけでなく、ユニットリーダー会議でも協議し、外出気分を味わって頂こうと、全国各地の特産品を使ったオリジナル駅弁を作ることにしました。提供する際には、全館放送でBGMや効果音を流し提供し工夫を行いました。他にも握り寿司を寿司桶に綺麗に入れて提供したり、ユニット単位の小規模で焼肉を行い大好評でした。当施設のシェフも、入居者の皆様の目の前でオムレツを焼き提供し、レストランに行った気分を味わってもらうことができました。行事の際には、管理栄養士もユニットに上がることが多くなり、自然と入居者やユニット職員とも関わる事が多くなりました。また令和3年の介護保険の改正での、週3回以上のミールラウンドが行われることと、新入居の際に行う入居時ミーティングなどで、職員間の情報共有や、入居者の食事の傾向、嗜好の把握ができるようになり、一人ひとりの生活スタイルに合わせた食事の支援が大切なのだと感じるようになりました。コロナ禍でも出来ることを考えて実施した結果、顔の見える関係ができるようになり、管理栄養士として、これまで以上に施設全体やチームで関わる事の大事さを考えるようになったことは収穫であったと言えます。

ユニットケア施設での機能訓練指導員の役割(特別養護老人ホームはだの松寿苑 露木 輝幸)

2022年9月1日 更新

私が当施設に勤務する前は、急性期病院でのリハビリ業務を担っており、在宅復帰に向けて患者様の機能回復や残存機能を生かしながら訓練を行い、病前の日常生活を取り戻すことを目標としていました。一方、特養へ入居される方は、在宅生活が送れなくなり、機能回復や在宅復帰が望めない高齢の方がほとんどです。このことから、病院での経験を今の施設でどのように活かしていけばよいのか、日々苦戦していました。徐々に慣れてくるにつれ、施設で導入していたユニットケアについて学ぶ機会があり、ユニットケアとは「入居者の個性や生活リズムに応じて、暮らしていけるようにサポートする手法」であることを知りました。この時私は、リハビリテーションの語源でもある「その人らしく生活する権利を取り戻す」が頭に浮かびました。その日から入居者に対して、病院のような回復を目指すリハビリでなく、「その人らしさを取り戻す為に、その人らしく生活する」には、何が必要なのかを一番に考え、ご本人に希望を確認し、ご家族から情報を集めて元気な時の生活や人となりを感じながら、介護職と共に機能訓練を行っています。そして、入居者がその人らしい最期が迎えられるように、専門職として知識の伝達と実践につながるよう日々多職種と連携を図っています。 

コロナ禍の中で(特別養護老人ホーム白浜 日置の郷 南 里砂)

2022年8月1日 更新

私が現在の職種についてから5年ほどになります。現在もリーダーと共に問題に取り組み、悪戦苦闘しております。
長期化するコロナ感染対策の中、施設入居者は家族との面会を自粛、外出制限を行っています。私が現在気にしているのはこのような状況で「入居者は今の暮らしに満足しているのか?」「もし満足していなければどうすればよいのか」と日々、自問自答していました。
ある日、外にソフトクリームを食べに行きませんかと入居者をお誘いしました。「行きたい!」と目を輝かせる入居者のご様子を見て、当たり前の生活援助が出来ていないことを痛感しました。
私たちの地域は海まで歩いて5分ほどの距離にあります。そのため特に海など珍しいものではなかったのですが、海を眺めながら風に当たっていると入居者様「コロナで大変な時期にこんな事出来るなんて思わなかった。楽しいね」と笑顔で言った言葉に気付かされたのです。「特別なことではなく当たり前の生活が施設に入居したら出来ない、コロナだから出来ない」と考えず「出来ることを支援することで入居者は十分満足してくれるのでは?」と感じました。入居者と職員が共に楽しむ大切さも実感させられました。
今後も日々の生活に気を配り、継続するコロナ禍でも入居者が楽しんで暮らしていただけるように今後もリーダーと共に考えていきたいと思います。

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