コロナ禍における食の楽しみ(ユニット型特別養護老人ホーム 絆の広場 刈谷 沙季)
2021年10月1日 更新
コロナ禍で買い物や行事、レクリエーションが制限される中、楽しみとなってくるのがやはり「食事」だと考えています。絆の広場では毎月の行事食に加え、入居者様のお誕生日には、好きな物を食べて元気に過ごして欲しいという想いから、一人ひとりのリクエストにお答えしたお誕生日メニューを提供しており大変喜ばれています。
現在は、規模を縮小しユニット単位でパン作りやお菓子作り等、「食」を通して楽しめる活動を企画しています。ある日、入居者の方から「散らし寿司を作りたい」と言われ、私と理学療法士も加わりユニットで散らし寿司作りを行いました。昔から行事ごとには散らし寿司を作っていたようで、その日は丁度、旦那様の命日と娘様のお誕生日ということもありご家族の方も大変喜ばれておりました。
入居後も今までと同じような暮らしができるよう、管理栄養士としての立場でできることは何か日々考えながらサポートしていきたいと思います。
コロナ渦において、いま私たちにできること(特別養護老人ホーム望星荘 長橋 絢也)
2021年9月1日 更新
私たちの地域で新型コロナウイルス感染が初めて確認されてから約一年半が経過しました。全国的な感染拡大に合わせ、やむを得ず面会制限をせざるを得ない中、今まで当たり前のように面会に来られていたご家族様から「本人は元気にしていますか? もしかしたら自分のことを忘れてしまっているかもしれない」と悲痛な訴えを聞くことがあります。
幸い当施設は全居室、窓越しに面会ができる造りであるため、建物の外から案内して、お元気な姿を見て頂いたり、施設PHSで会話することはできますが、時間を気にせず寄り添ったり、直接触れたりすることはできません。「元気そうで良かったです」と安心される反面、「コロナが終わったらみんなで会いに来るからね」と帰られる際、どこか悲しい表情を浮かべるご家族様や入居者様を見ていると、仕方のないこととは分かっていても心苦しさを感じます。
このコロナ渦において、感染対策に全力を注ぎながら、「暮らしの継続」の為に何ができるのか・・・。
いまだウイルスが猛威を振るう前代未聞の状況の中、私たちは職員一丸となって努力や工夫をしていきたいと思います。心から一日も早い終息の日がくることを願いながら。
会話からの繋がり( 特別養護老人ホーム望星荘 原口 宜史)
2021年9月1日 更新
個別ケアをおこなっているユニット型の介護施設で働く前は、従来型の施設で集団ケアでの介護をしていました。
たくさんの方の介助をする必要があり、業務の早さを求められる機会が多く、入居者の方と会話をする時間はあまりありませんでした。そのような状況下で信頼関係を築くことはなかなか難しいと感じていました。
ユニットケアでは1つのユニットを決まった職員が入居者10名の介助をしています。その日によって働く場所が変わることがないため、入居者一人ひとりと関わる機会も増え、会話をする時間もできました。また、先輩職員の落ち着いた雰囲気と会話をしている姿を見て、相手と同じ目線になるように体を低くし、相手の話に耳を傾けているなと思いました。
働き始めにそのような印象を受け、先輩の真似をすることにより、落ち着いた雰囲気のイメージや相手と同じ目線を意識するようになりました。
時にはくだらない話をして声も大きくなり、話し方もゆるくなり注意されることもありましたが・・・
そうしているうちに入居者やご家族の方から顔や名前を早く覚えてもらい、今まで以上に会話をすることも増えました。また、介助の拒否がある方でも介助をさせてもらえることが多々ありました。
入居者の暮らしに介護という職種で、会話からの繋がりによって信頼関係を築けたのではないかと感じています。