ユニットケアの魅力(特別養護老人ホームジャルダン・リラ 鈴木 美穂)

2020年10月1日 更新

【食事】 ユニットでご飯を炊き、食事の時間が近づくとご飯の炊ける香で「もうすぐご飯だね」食事の支度(それぞれの役割)を行って下さり、盛り付けが出来る方に参加していただくことで、出来ることを継続していただくことにより自分の生活スペース:我が家という認識を持っていただくことが出来ると感じます。メニューによって「これ好き」「これはあんまり好きじゃなくて…」など様々な声が聞かれています。

自分の生活を振り返ると、まさに入居者様と同じような会話をしていると気づかされます。また、食事会では「おはぎが食べたい」など平等に意見を伺い、簡単な調理方法や昔どうやって作っていたか、思い出話をしながら実施しています。20代の私には、とても新鮮で嬉しい時間となります。

【10人の入居者様】 私のユニットは、お話しをして下さる入居者様が多くおられます。リビングに集い互いを名前で呼んで、「○○さん今日はまだ来ないの?」など、集団の中にも個人個人の繋がりが見られます。言い合いになりそうになったり気を使う場面も見られますが、職員一人ひとりが入居者様の気持ちを把握しながらケアにあたっているので、それとなく会話を繋いだり話題を考えて円滑にコミュニケーションが取れるように考えています。お一人おひとりの好きなこと・苦手なことを関わりの中で発見し、職員で情報共有をすることで気分良く過ごせるような雰囲気作りにつとめています。また、職員とも顔馴染みになって「今日は夜勤?」「明日は来る?」などと声掛けして下さる入居者様もいらっしゃいます。

【マンツーマン入浴】 普段顔馴染みで居ても、入浴の時は一段と、正直な思いや願望を聞き取りやすくなる時間だと言えると思います。「もう歳だで、うまく立てん」「苦労して大学へ行かせた子供が…」「孫がね…」など、その方の人生そのものを傾聴することが多くあります。これは、マンツーマン入浴で可能な、貴重な時間だと言えると思います。

ユニットケアの魅力(運営)「従来型とユニットケア両方を経験して思うこと」(特別養護老人ホーム和里(にこり)梶本 卓児)

2020年10月1日 更新

著者施設ケアマネジャー 梶本 卓児   (社会福祉法人太樹会 特別養護老人ホーム和里(にこり))

私は以前、従来型の特別養護老人ホームに11年間勤めていました。その時は目の前のことに一生懸命で、大変なことも多々ありましたが、生活者様の笑顔や、周りの方々に支えられながらやりがいをもって仕事をしていました。その後あることがきっかけで転職を考えたときに、就職説明会で聞いたユニットケアに興味を持ち、和里(にこり)に入職することとなりました。

約30名の生活者様を複数職員で支援していたことに比べ、10名の生活者様をユニットで支援することには、最初は、大変戸惑いました。時間の流れがゆっくりで,支援の時間に追われていた当時を考えると,次に何をしたらよいか・・と不安を覚えた記憶があります.しかし、先輩方の指導や、ユニットリーダー研修に参加させていただいて、生活者様一人ひとりが今までの暮らしを施設に移ったとしても継続できること、それがいかに大切かを知ることができました。また、生活者様のかかわり、思いを大切にすることは今までもしていましたが、より一人ひとりの生活者様にかかわれるようになったのは、ユニットケアの環境も大きいと感じています。そして、生活者様の生活リズムや個性を尊重した暮らしのサポートについても、ユニットケアだからこそできることが多いと感じています。

和里(にこり)に入職し7年がたち、現在は施設ケアマネジャーとして仕事をさせていただいていますが、生活者様が今までの暮らしを和里(にこり)でも継続できるように、ケアプランの個別性や、多職種連携等、今の立場でできることをしていきたいと思っています。

ユニットケア研修の魅力 「その人の私らしい暮らしを支える方法を学ぶこと」(特別養護老人ホーム和里(にこり) 澤口 三輪子)

2020年10月1日 更新

著者ユニットリーダー 澤口 三輪子   (社会福祉法人太樹会 特別養護老人ホーム和里(にこり))

私は約2年前、中国地区のユニットリーダー研修に参加しました。宿泊先は笠岡市認知症介護研修センターで、研修生8名が4日間泊まり込み、施設で暮らす体験もできました。個々の生活習慣があることを再認識でき、介護が必要になっても、自分のライフスタイルを継続したい思いがあることを、また、研修施設の方からは「メンバーが気付けるしかけづくり」「一緒に楽しむ」ことを教わりました。

自施設に帰り、研修で学んだことを話し合いました。介護する側の都合ではなく、生活者の都合に合わせて考えること。例えば、食べたいときに食べる、起きたい時間に起きる、などです。生活者に思いをお聞きし、生活者の日頃の言動を把握することから実践しました。

今回のブログの話をいただき、当時のメンバーにユニットケアの魅力って何ですか?と改めて質問しました。「ちょっとした心身の変化に気づけること」「寝たきりになっても、最期までご本人の嗜好がわかっているので対応できる」「業務優先な考えではなく、生活者に合わすことができる」「顔馴染みになり、ここで居てもいいんだという安心感、いつもの人」「生活者が我慢せず可能な範囲でその人の送りたい生活をサポートしていけたらいいな」などと返答ありました。今はそれぞれ、違うユニットで支援をしていますが、考え方は同じです。

研修を受け、学んだ事を伝え実践し続けること。また後輩が、伝える人になり輪が広がって理念が強化されると考えます。

皆さまの施設同様、当施設もコロナ禍でご家族の訪問や余暇活動の制限もやむなくされています。そのような中でも柔軟な対応を心がけたいと思います。個人の尊厳が尊重されるためにも,これからもご本人抜きで物事を考えないようにしたいと思います。

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