「人のあたたかさが伝わる研修~ユニットケア研修の魅力~」(社会福祉法人綿半野原積善会 特別養護老人ホームかざこしの里 生活相談員 日下部 寛)
2019年4月1日 更新
私は介護の仕事を始めたばかりの頃に、ユニットケアについて書かれた本を読んだことがあります。その時が私にとってユニットケアの初体験であり「こんなケアをしてみたい。」と思い始めるきっかけになりました。
縁あって、ユニットリーダー研修の実地研修施設でもある「かざこしの里」で働くことになり、初日にユニットで入居者の暮らしぶりや職員の動きを見学しました。30分も経たないうちに激しい衝撃を受けたことを今でも忘れません。「自分が今まで考えていた個別ケアって何だったんだ?これは魔法なの?」と、思わずにはいられませんでした。その後、施設内研修を受け、ユニットケアの理念や24Hシートを使用した個別ケアの方法を学び、再び強い衝撃を受けました。その2つの出来事が、ユニットケアを「もっと学びたい!」という気持ちを高めさせてくれました。
ユニットリーダー研修を受講した際、ユニット型施設ではあるが、本来のユニットケアを行えず、悶々としている受講生が多くいらっしゃいました。研修の中で様々な課題を一緒に考え、話し合い、励まし合うことができる仲間を見つけられた研修は、これまで出会ったことが無く、貴重な経験となりました。
研修では、今抱えている課題を何とか解決したいと思っている受講生に対してその期待に応えようと、ユニットケアの理念、成功例や失敗例をわかりやすく、また、実地研修でも丁寧に指導される講師との関係がとても熱意に満ちたものに感じました。
ユニットケア研修の魅力は、入居者の「暮らし」にどう寄り添っていくかを、真剣に悩み、思っていることを語ることができる受講生と講師の人間性がぶつかり合う、「人のあたたかさが伝わる」ところにあると思います。そんな魅力的な研修に、1日でも長く携わり続けることができるよう日々学んでいきたいと思います。
「素心苑らしさ」 (特別養護老人ホーム素心苑 ユニットリーダー 古舘 博子)
2019年3月1日 更新
従来型特養で嫌気がさし、「介護なんてやりたくない」とブラブラしていた。そんな時に、今の上司から「面白いことをやってみようと思うのだけど・・・」と声をかけていただき、素心苑で勤めることになりました。
素心苑では「誰のために、何のために」を考え、「その人らしさ」を合言葉に今年の干支のごとく猛進しています。ただ猪と違うところは周りを見ずに一直線!というわけではなく、周りに気を配り入居者・支援員(全職員)とともに目標に向かうという「人間らしさ」や「笑顔」が溢れているというところです。
目線を合わせることを大切にし、「○○さんがいないと淋しい」と言っていただける支援員がチラホラとみられるようになり、少しずつではありますが入居者からの言葉を励みに、入居者と支援員の笑い声が絶えない素心苑になりつつあります。「介護=辛い」ではなく、「面白い」と思えるような関わり、信頼関係を紡げる家(ユニット)を目標に、まだまだではありますが、ユニットケアに取り組んでいきたいと思います。
「ユニットケアの魅力」 (特別養護老人ホーム素心苑 生活相談員兼介護支援専門員 泉 早苗)
2019年3月1日 更新
ヘルパーなどの経験を経て、居宅ケアマネジャーとして働いていた事業所からユニットケアに取り組む地域密着型特養(平成26年新設)に転職をした当時を振り返ると、「生活相談員」と「施設ケアマネジャー」という自分にとっては未知の経験に不安を感じると同時に、「ユニットケア」という新しい出会いに、わくわくしたことを思い出します。
実際に「暮らしの継続」ということを頭ではわかっていても、ユニットリーダーのように研修を受けたわけでもなく、絵に描いた餅のような生活相談員を数年続けてきました。それが、『ユニットリーダー研修実地研修施設を目指す』と事業所が一丸となったことから変化が生まれ、初めてのトライで実地研修施設に受かることができました。いまでは、私もユニットリーダー研修の受講者とともに、基本から学ぶ機会をいただいています。
素心苑では「暮らしの継続」+「今できる楽しみを」、そして「入居した日から看取りが始まる」という施設長の言葉を、ともに暮らす全職員が胸に刻み、人生を背負うのではなく、ともに食事をして、ともに語り歌い、泣き笑いの生活を続けています。
いま、施設では「ここで暮らせてよかった」という入居者・ご家族の言葉や、「一緒にいられて良かった」という職員の言葉が聞こえてきます。それが私にとってのうれしい瞬間です。