「梅干し作り」(シルバータウン相模原特別養護老人ホーム 中村 太一)
2018年10月1日 更新
ある日突然、入居者から「毎年梅干しを作っていたけど、もうこういうところに入ったから無理ね」と諦めともとれる言葉が聞こえてきました。
ユニットケアの理念は「暮らしの継続」です。私は、この方に「無理なことはないですよ」と1から教えてもらい、必要物品を用意し、一緒に梅干し作りを行いました。その入居者も「もう出来ないと思っていたからうれしいわ」と満面の笑みを浮かべて下さいました。たとえ些細なことであったとしても、その方にとっての当たり前だった暮らしをサポートできたことをうれしく思いました。そして、それを実践できるのが「ユニットケア」だと実感しました。
「暮らしの場の看護師として大切な事」(特別養護老人ホーム桜の郷元気 野末 知美)
2018年10月1日 更新
平成20年に桜の郷元気に就職した頃、私はユニットケアがどういうものなのか理解していませんでした。ゆっくり時間が流れているなぁという印象だったのを覚えています。
今では、個別ケアの大切さを理解し、入居者個人のペースで日常が送れるよう、医療面でのサポートをしています。
ユニットでは、介護職員を固定配置して個別ケアを行っていますが、看護師は一人一人が全入居者の状態を把握し健康管理をしているため、情報量も多く、関わりが浅くなってしまっていると感じることがありました。今年度より、健康管理も個別ケアができるよう看護師のユニット固定配置を開始しました。今までよりも、入居者との関わりが増え、みえてなかった所もみえるようになりました。これからも、入居者それぞれに合わせた医療面でのサポートを介護職と共に行っていきます。
「食べたい時に食べたい物が食べられる幸せ」(特別養護老人ホーム桜の郷元気 市塚美代子)
2018年10月1日 更新
ご家族からの差し入れや、売店で購入した物を食べる光景に、しっかりした入居者の方から「管理栄養士なのに食事を管理しないの」と言われた事がある。病院とは違った、自由な食事風景がユニットケア、個別ケアを体験した事のない入居者には想像がつかなかったようだ。
厨房から提供した食事のみで全員の好みに対応する事は出来ないし、自分だったらと考えた時に厨房からの食事だけでは満足は得られないと思う。自分が出来ない事をずっと生活されている入居者に求める事は出来ない。
食べたい時に食べたい物が食べられる幸せ。ユニットケアでは、10人の入居者を固定配置の職員が対応する事で可能となる。食べてはいけないではなく、食べた物や量を把握する事で、食べた時にはどうしたらよいか対応できる栄養士でありたいと思っています。