ユニットケアとの出会いから現在に至るまで(特別養護老人ホーム幸の郷  伊藤 由紀子)

2023年4月3日 更新

著者生活支援課長 伊藤 由紀子   (社会福祉法人元気寿会 特別養護老人ホーム幸の郷)

 私は高校を卒業して初めて就職したのが老健でした。その後、デイケアや療養型病棟を経てユニットケアに出逢ったのが19年前。ユニットケアという言葉も知らない私に当時の施設長は『ユニットケアを真剣に取り組む中で伊藤さんの今までの介護経験やプライドは全部捨てなさい。』との一言。正直、どういう意味かさっぱり分かりませんでした。
経験があればある程、固定観念や支援員ペースの仕事になっていたので、入居者の暮らしに合わせる事なんて今更出来るのか?とさえ思っていました。
 しかし、不思議なもので、忙しい業務の中でもほんの1つの小さい事(例えばお茶は冷たいより温かいのが良いと言われてお出しする)だけで、入居者がとても喜んでくれたのを見て、こんな些細な事なのにこんなに喜んでくれるんだ!こういう願いを叶える事を地道に行えば自然と入居者の望む暮らしになるんだ!と知る事が出来ました。
今ではあの時の施設長の言葉の意味がやっと理解出来たと思っています。
 幸の郷の開設時から生活支援課長と言う立場に就かせて頂いていますが、悩む事は今でも沢山あります。その度に初心を思い出し、今までの自分の経験や葛藤は常に忘れない様にしています。
 「きっと私と同じ思いをしている支援員は多いはず!」
 だからこそ、それを自分の強みとして、悩んだ時には具体的に経験談や失敗談を伝え、リーダーと協力して支援員全員で課題を乗り越えていける様に意識しています。
 ユニットケアと言う言葉だけが先走りしない様に常にその意味を念頭において、きちんとユニットケアが出来ているか?と、自分自身に問い掛けながら過ごしていきたいと思います。
 そして、私の考えを変えてくれた施設長のあの時の言葉を、今度は私が自信を持って支援員に伝えていける様になりたいです。
幸の郷の入居者、利用者はもちろん、その家族や働いている職員みんなが、幸せの人生を送れる様にこれからも頑張っていきます

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