スタッフへの伝え方や改めて学んだこと。(特別養護老人ホームりんごの丘 庄司 五月)
2024年6月14日 更新
私が施設に入職したのは、平成28年の開設と同時でした。それまでは、訪問やデイサービスでの経験しかなくユニットケア自体がよく理解できていないままケアを行っていました。
当時の介護長(現施設長)よりユニットケアとは何かを教えてもらっていましたが、いまいち理解ができずに業務を淡々とこなしてきました。平成29年にユニットリーダー研修に行かせてもらい、学んでいる時に「このことを言っていたのか」と自覚することができ、研修終了後から「ユニットケアとは何か?」を、まずは担当のユニットスタッフへ伝えできることから少しずつ行ってきました。「言っても理解してもらえない。実行できない。」は当たり前にありました。
伝える側としては、「なんで分かってくれないの?」と思う事も正直ありましたが原点に返ると私もその一人だったことを思い出し、「どう説明したら分かりやすいのか?」を考え、全員に同じ事を説明してもとらえ方は違うため、一人ひとりに合った説明をするように心がけるようになりました。
説明してできる職員・なかなか出来ない職員がいる中、出来ない職員へは説明方法を変える等工夫し、言い続ける事で少しずつ理解し出来る様になった時はお互いが喜び、次にステップアップして行く事が出来ました。担当ユニットだけではなく他のリーダーにもまずはやってみましょう。と声掛けしスタッフへの伝え方等にはフォローに入り、出来ていることには褒めちぎり出来ない事はどうしたら出来るか話し合う事を繰り返してきました。
他のリーダーも研修に参加し、言われていることが分かると実践が出来るようになり、よりユニットケアが施設全体に浸透する事が出来ました。出来ていない事もまだまだありますが、ご家族や入居者へ施設の取り組みの説明をし、協力をしてもらいその人らしい暮らしが継続できるよう施設一丸となってサポートをして行きたいと思います。
「変わらない日常をカタチにする」(特別養護老人ホーム あんのん 大道 陽介)
2024年5月15日 更新
主任生活相談員としてユニットに関わり、介護リーダー(ユニットリーダー)の指導を行ってきました。今年度より当施設の事業所長として管理を任されております。「特別養護老人ホームあんのん」は、名古屋市で初めてのユニットリーダー実地施設になることを実現しました。私たちは、高齢者の皆様が安心して暮らせる場所を提供すると同時に、生きがいを感じ、充実した毎日を送るための支援を心がけています。
入居者のケアにおいて、何に力を入れればよいかという問いに対して、食事、入浴、排泄など多岐にわたりますが、一概に正解はなく、個々の入居者のニーズに合わせた支援が求められます。皆様一人ひとりが異なる価値観や好みを持ち、それぞれの想いがあります。私たちは、入居者が自分らしく過ごせるよう、可能な範囲でニーズに寄り添い、支援を提供しています。全てのケアをすべての入居者に提供することは難しいかもしれませんが、出来ることから始め、その先にある行動変容と暮らし方の変化を目指しています。
また、地域の皆さまとのつながりを大切にし、地域の特性や文化に根ざした支援を心掛けております。あたたかな家庭的な雰囲気の中で、心地よい生活を送るため、法人理念である【「生きる」を共につなぐ】を胸に、地域との絆を深め、共に歩むことを大切にしています。特養に入居したからと言って今までの生活を諦めるのではなく「変わらない日常をカタチにする」を実現すべく、日々の支援に励んでおります。
実地研修施設を目指して(銀杏庵 穴生倶楽部 栗原 知弘)
2024年5月15日 更新
今年度より、新たにユニットリーダー研修実地研修施設になりました。よろしくお願いします。
私は銀杏庵穴生倶楽部に入職して9年目になります。入職当初から「ユニットケアの実地研修施設を目指したい」という思いを持っていました。
銀杏庵では当初から毎日のように子供たちの声が施設内に響き渡り、入居者家族もユニット内で一緒に暮らしているかのような雰囲気がありました。施設長をはじめ、職員からも施設をもっといい施設にしたいという思いが溢れていました。
しかし開設して間もない事もあり、まだまだユニット内ではユニットケアについての理解不足や職員の意識が同じ方向を向けていないという状況が多々みられていました。そのため、正しい知識を持ち、施設がより良い施設となる為に、ユニットリーダー研修実地研修施設を目指すという大きな目標を持つことが必要ではないかと考えました。
実際に取り掛かると、ひとりひとりの職員の考え方や価値観は様々で、伝える事の難しさにすぐに直面しました。入居者目線ではなく、職員目線で考えてしまう。素早い仕事が良い事だ。といった考え方が多く見受けられました。そういう時は出来る限り意見交換を行い、常に「おたがいさまで笑顔がいっぱい」という施設理念に立ち返るという事を基本とする。自分たちが目指すケアはどういうケアなのか…を立ち止まって考える。という事を行なってきました。そうするうちに、同じ気持ちを持った職員が1人また1人と増えてきたことは、実地研修施設を目指してきた中で、大きな変化だったのではないかと思います。
この度、実地研修施設になる事ができ、ある意味では目標を達成した事になりますが、まだまだ課題と向き合い続けています。そしてこれから先も課題と向き合っていく事になると思います。しかし、その課題をひとつひとつクリアしていく事で銀杏庵穴生倶楽部がより一層良い施設に、だれもが住み慣れた地域で、いつまでもその人らしく暮らしていける施設となれると信じて頑張っていきたいと思います。