「鶏が先か、卵が先か」(社会福祉法人綿半野原積善会 特別養護老人ホームかざこしの里 施設長 仲村 茂樹)
2019年4月1日 更新
平成12年(18年前)に介護保険法が施行され、新たなユニット型特養が国に認知されました。(入居前から継続する暮らしと、入居者一人ひとりにあわせた個別ケアを大切にする)ユニット型特養は何ができるのだろうか、(国、地方も含め)それぞれの特養がその可能性を追求した期間であったろうと思います。
かざこしの里は介護保険制度が始まった5年後に開設し、この14年間、ユニット型特養だからできる支援を模索しながら歩んできましたが、その歩みには、日本ユニットケア推進センターとの出会いがとても大きかったと考えています。ユニットケアの理念に基づいた体系的な理論を学び、研修を繰り返すことにより「あなたらしく暮らせるところあなたと共に創ります」という施設理念を具体化し、かざこしの里らしい、地域のみなさんに選んでもらえる特徴ある施設になってきたと思っています。
介護業界の人手不足が年々深刻になってきており、職員の不足をタイムリーに補充することが難しい状況が続いています。地域から選ばれる施設であると共に介護を目指す者からも選ばれる施設である必要があります。「ユニットケアの理論」に則ったケア(支援)を大切にし、「理念」に基づいた入居者の暮らしを中心においた、(ルーティン業務に陥らない)職員が誇りの持てるケアを目指すことが職員採用にあたっても大きなメリットになっていると感じています。「鶏(職員採用)が先か、卵が先か」という言葉がありますが、まずは、ユニットケアの理論に基づいた実践を行うことが必ず職員採用にも良い影響を与えるものと思っています。