入居者・職員を変えたユニットケア(特別養護老人ホームつるべ荘 施設長 島野 桂太郎)
2023年9月1日 更新
特別養護老人ホームつるべ荘は石川県白山市にあります。つるべ荘は金沢市と近接した場所に位置しており、金沢駅から車で20分程度で来ることができます。
平成16年10月開設で、比較的早い時期から全館個室のユニットケアをやってきましたが、今年度石川県初のユニットリーダー実地研修施設の指定をいただくことができました。
私たちは、つるべ荘に入居した方が「ここに入れてよかった。」と思っていただける施設にするために、本当のユニットケアしてみようと、平成29年に実地研修施設を目指す決心をしました。
これまで15年近くやってきたことに、どこから手を付けて、どう変えていけばいいのか本当に悩みました。様々な取り組みを積み重ねては崩しの連続でしたが、日本ユニットケア推進センターの指導やほかの実地研修施設からのお知恵や事例を拝借し、小さなことから成功体験を職員で共有することで、ユニットケアのやりがい、おもしろさを感じるようになりました。そして何よりつるべ荘を職員が好きになってくれました。
この成功体験で大きいのは、入居者が介護を受ける人から、自立した暮らしをするひとりの人に変わっていったこと、そしてユニットと施設全体の空気が変わったことだと考えています。
つるべ荘の理念は
「みんなの幸せ みんなでつくる つるべ荘 ~感謝 やさしさ あたたかさを大切に~」
です。この理念は『自分たちの仕事とは、施設とは何か』職員で話し合って制定しました。
入居者の本人らしい暮らしを支える中で職員が入居者に支えてもらうこともしばしばです。暮らしの場で職員と入居者の2項関係になっていたユニットに入居者同士の相互関係も生まれました。このようにユニットケアで入居者の暮らしが実現しただけでなく、職員もたくさんの成長をすることができました。制定した理念が1つ実現できました。
これからも、皆さんから愛される施設になれるようこれからも精進してまいります。