コロナ禍のおける取り組みについて(特別養護老人ホーム白駒の森 澤田キヌ子)
2020年11月4日 更新
皆様お元気ですか ご面会はどのようにしておられますか
今年2月、新型コロナウイルス感染症が世界中で広がり始めました。高齢者に感染すると重度化するということから、面会を制限しておりました。一時は小康状態と判断し、感染予防を徹底して1階の指定場所で面会を再開しましたが、第2波が押し寄せ、近隣で発生したこともあり、現在はガラス越しでの面会や電話でのお話しとさせていただいております。
白駒の森は、平均介護度4.4、平均年齢92歳(98歳~104歳17%、65歳~79歳17%・全員脳梗塞)、認知症で加算をいただいていることもあり、90%がⅢ以上です。ズームによる面会も検討しましたが差し入れなど”物”を持ってきていただくこともあり、現在の面会方法を維持しています。
そんな中、入居されている方に急変は絶対あってはならないということから、体調の変化に気づく体制に力を入れてきました。接遇委員会の今月の目標は“利用者様の体調の変化を見逃さないように気配りしましょう”でした。
今までは“私達はご家族からあずかっているのではなくご家族のできないことだけ支援させていただきます”という姿勢でやってきましたが、今はまさに大切なご家族を“お預かりしている”という形になってしまいました。3月からは、毎月お一人おひとりの日常の写真数枚を入れた現況報告と検査データなどをお手紙にしてご家族にお知らせしてきました。
こまめなケアが功を奏し(コロナのおかげで(ご家族の面会がないので)入居者様への思いも深くなり体調の変化を見逃さない努力をしていた?)、2月3月に看取りと言われてきた方が今もお元気でおられ、感動しております。このうえは、看取るぎりぎりにはお逢いして戴こうと考えておりますが、ご家族にユニットに入っていただく時には、防護服を着てもらわなければいけないのかしら?などと悩んでいます。
「介護は哲学、活きる支援」ですね。
ユニットケアの魅力(介護老人福祉施設花友にしこうじ 濱口 洋行)
2020年7月1日 更新
そこに暮らしているのは入居者自身です。私たち職員はその「暮らしの継続」を実現するためのアシスタントに過ぎないと思います。
しかし、私たちがアシスタントに徹することで見えてくる入居者の変化は私たちに勇気と希望を与えてくれるに十分であり、ケアの重要性を改めて感じさせてくれます。ユニットケアの視点は入居者一人ひとりの一日24時間の暮らしであり、職員が入居者の想いに寄り添いながらケアをしています。一人ひとりの暮らしぶりが違うのはもちろん、同じ人であっても様々な精神状態等の変化があり、毎日全く同じ暮らしをしているとはかぎりません。
このような入居者の日々変わる状態に寄り添ったケアをするために柔軟な対応をしていくのが私たちの役割であると考えています。その実践に取り組み、エビデンスを積んでいるのがユニットケアの実施施設です。また、職員を固定配置することでユニットミーティングでの意見交換も活発になり、本当に一人ひとりの身体・精神の様態を同じ言葉で共有することができます。それが入居者の明日の笑顔につながっていることを職員みんなで実感でき、新たな展開も含めて統一したケアの実践が可能な体制であると信じています。作り上げるのには相当の時間と労力がかかりますが、皆さんの施設でもぜひユニットケアに継続的に取り組んでほしいと願っています。
ユニットケアの手法を軸に運営するにあたって(特別養護老人ホームかわいの家 関 勝之)
2020年7月1日 更新
令和2年4月1日をもって「かわいの家」は、開設10年目を迎えました。開所当時の施設長が「理想の特養を作るんだ!」と話されており、私自身も当時の従来型特養の介護方法であった一斉一律のやり方に疑問を感じており、うらやましいと思っていたことを思い出します。私自身は従来型特養、デイサービスを経て平成30年4月1日より、ようやくかわいの家へ配属となり、ユニットケアについて学び始めました。
私が配属されたときは、ユニットリーダー実地研修施設となっておりましたが、かわいの家も開所当初から同様な取り組みが出来ていたわけではありませんでした。当時の施設長の「理想の施設を作るんだ!」という想いのもと、多くの職員が推進センターの研修を受け、ユニットケアの知識を共有し、施設全体で約5年間取り組んだ結果が今のかわいの家のスタイルとなっています。
ユニットケアを軸に施設運営を行っていくうえで魅力と感じていることは、ケアへの想いだけではなく、明確な根拠と手法があることで私のようなユニット型特養未経験者でも、とても理解しやすく、職員育成がしやすいというところです。また、研修の受け入れや勉強会等を通じて法人を超えた交流の機会もあり、多くの学びの機会が得られることも魅力の一つと感じています。
まだまだ、ひよっこですが、これからも職員一丸となってユニットケアを深く学びサービス向上に努めていきたいと考えています。