新しい時代を迎えて(特別養護老人ホーム グレイスヴィルまいづる 淡路 由紀子)

2021年4月1日 更新施設長

2020年度は、COVID-19に出鼻をくじかれ、正直なところ、関西弁で言うなら「さっぱりわやや」という気分でした。まさかの事態で、何もかも準備不足でしたが、面会制限を始めてすぐ、とにかく新たにタブレットを用意し、LINEのビデオ通話による面会を始めました。そのうち入居者のお写真を送信するようになり、やがてご家族の方から入居者だけでなくスタッフあてにメッセージが届くようになりました。今やLINEは、ご家族とのコミュニケーションに欠かせないものになりました。私は、ご家族と楽しそうにメッセージをやりとりしてるスタッフの姿をみながら、特別養護老人ホームの「サービス」とは何か、入居者やご家族にとっての「サービスの価値」はどのようにすれば高めることが出来るのか、スタッフの幸せとは何か、どんなふうにすればそれが実現するのかなどを改めて考えさせられました。とりあえずやってみる、やりながらどんどん改善していく、そのうち思っていたのとは違うけれども、うれしいサプライズとなって実を結ぶものだと思いました。COVID-19がなければ、気がつかなかったかもしれません。
さて、2021年度がはじまりました。COVID-19の脅威は未だ予断を許さない状況です。けれど、2021年はCOVID-19によって、期せずして新しい価値観、ニューノーマルがもたらされた、新しい時代の始まりです。新しい時代は、これまでのシステムやオペレーションを見直す大きなチャンスです。古い衣はこの際思い切って脱いでしまって、気持ちもあらたに、入居者に寄り添い、受けとめ、一人ずつと向き合うサービスを進めていきたい、満開の桜を見ながらそんなことを思っています。

ユニットケアの先に見えてきたもの~18年間を振り返り~(特別養護老人ホームゆうらく 山野 良夫)

2021年2月1日 更新施設長

特養「ゆうらく」でユニットケアに取り組んで、早いもので18年が経過しようとしています。ユニットケアが目指すところは、個々の「暮らしの継続」であり、個別ケアの提供と暮らしの場創りに邁進してきました(?)が、その先に「地域福祉」という一筋の光が見えてきました。時同じく、社会福祉法人改革という大きな波が押し寄せ、地域における社会福祉法人の役割や地域貢献の在り方が問われることとなりました。特に、地方の中山間地域の社会福祉法人においては、その役割の再確認と法人の生き残りを賭けた活動が強く求められています。その中で、行政・法人・地域住民等が連携し、「共生社会」の実現を目指し協働することにより、一億層活躍社会の実現と困難性が増大する「町づくり」に向けた新規事業活動に取り組むこととしました。具体的には、地域共生社会実現拠点施設「いくらの郷」の整備・運営への取り組みです。「いくらの郷」は、大きな社会問題化している「ニート・引きこもり者」の社会復帰に向けた支援と、併せて疲弊している中山間地域の活性化を目指した各事業の連動・連携を推進し、相乗的効果を期待するものです。「農福連携」を模索した事業展開を目指しています。これは縦割り型の事業展開ではなく、地域や住民サイドに立った他施策との連携・相乗効果を期待した「混在型事業」展開を図り、潜在化している地域の社会的課題の改善を目指した「横串」の事業展開を推進しています。「いくらの郷」のもう一つの大きな特徴は、これまであまり交流の無かった社会福祉法人連携(町社会福祉協議会・障がい者法人・伯耆の国)により、一つの事業推進を、夫々の法人が役割を確認・実行し、協働することです。この法人間連携は、夫々のノウハウの発揮と、法人機能・役割の再確認と共に、町づくりへの積極的参画を促すこととなりました。

このようにユニットケアは、施設におけるケアの手法としてのみではなく、施設を含めた「地域」を再認識させるという、とんでもない「機能」を持った思想であると確信することができました。

コロナ禍のおける取り組みについて(特別養護老人ホーム白駒の森 澤田キヌ子)

2020年11月4日 更新施設長

皆様お元気ですか ご面会はどのようにしておられますか

今年2月、新型コロナウイルス感染症が世界中で広がり始めました。高齢者に感染すると重度化するということから、面会を制限しておりました。一時は小康状態と判断し、感染予防を徹底して1階の指定場所で面会を再開しましたが、第2波が押し寄せ、近隣で発生したこともあり、現在はガラス越しでの面会や電話でのお話しとさせていただいております。

白駒の森は、平均介護度4.4、平均年齢92歳(98歳~104歳17%、65歳~79歳17%・全員脳梗塞)、認知症で加算をいただいていることもあり、90%がⅢ以上です。ズームによる面会も検討しましたが差し入れなど”物”を持ってきていただくこともあり、現在の面会方法を維持しています。

そんな中、入居されている方に急変は絶対あってはならないということから、体調の変化に気づく体制に力を入れてきました。接遇委員会の今月の目標は“利用者様の体調の変化を見逃さないように気配りしましょう”でした。

今までは“私達はご家族からあずかっているのではなくご家族のできないことだけ支援させていただきます”という姿勢でやってきましたが、今はまさに大切なご家族を“お預かりしている”という形になってしまいました。3月からは、毎月お一人おひとりの日常の写真数枚を入れた現況報告と検査データなどをお手紙にしてご家族にお知らせしてきました。

こまめなケアが功を奏し(コロナのおかげで(ご家族の面会がないので)入居者様への思いも深くなり体調の変化を見逃さない努力をしていた?)、2月3月に看取りと言われてきた方が今もお元気でおられ、感動しております。このうえは、看取るぎりぎりにはお逢いして戴こうと考えておりますが、ご家族にユニットに入っていただく時には、防護服を着てもらわなければいけないのかしら?などと悩んでいます。

「介護は哲学、活きる支援」ですね。

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