ユニットケアに出会って(特別養護老人ホーム和里(にこり) 浅野 智子)
2023年3月1日 更新
私は和里(にこり)へ就職する前は障害者施設・ユニット型の特養・従来型の老人保健施設と働いてきました。従来型で働いている時は業務の時間が決められていて時計を見ながら数をこなして終わらせる事を優先としていたので早く仕事をこなす事が一番という考えで長い間働いて来ました。その後、ユニット型の特養で勤務しユニットリーダー研修も受けさせてもらいました。座学で何度も聞いたのが「人それぞれ」という言葉でした。研修を受けて10年程経ちますが今でもグループワークの時に皆で話し合った時に1人1人の生活のリズムやこだわりには違う事が多かったのをよく覚えています。確かに自分が施設で暮らす事を想像した時に色んなスケジュールが勝手に決まっている生活を送るのは自由がなくて苦痛を感じてしまい、今までの自分の生活を継続していくのは難しいだろうな…と思いました。和里(にこり)には「もし自分だったら…」と、常に念頭に置き、支援しますという約束事があります。フロアのグループリーダーの立場で見ていると支援職の立場で物事を考え、生活者のペースをこちらが一方的に作ってしまっている場面も見受けられます。「もし自分だったら…」の視点を持ち考えや関わりを変えていく事は簡単ではありませんが、自分がユニットリーダー研修で学んだや今までユニットケアに携わって感じたり、学んだ事を伝えていき生活者の方が安心して暮らしていける和里(にこり)になるように皆で成長していきたいと思います。
入居者との関わりについて(特別養護老人ホーム岩出憩い園 乾 洋文)
2023年2月1日 更新
私は岩出憩い園に入職して9年になりました。
去年の4月より介護主任を任せてもらっています。
私が大切にしている事は、入居者としっかり向き合い、コミュニケーションをとるという事です。職員不足の中、ユニット業務追われている職員に、しっかり時間をとって入居者と向き合う事は難しいと思いますが、信頼関係を築く上で一番大切な事であり入居者の新たなニーズも知る事が出来るはずです。入居者の重度化が進む中、日々の細かな表情や様子の変化がわかる事もユニットケアの強みです。現在、コロナ禍の中、家族との面会制限や外出のできない日々が続き、入居者の楽しみも軽減しています。
ある入居者は、私の6歳の息子との文通を楽しみにしてくれています。「また字が上手になったね。よろしく伝えといてね。」と笑顔で話してくれ、息子も手紙を心待ちにしています。入居者の気持ちに寄り添い、少しでも日々の生活に楽しみを見いだしてくれるよう、私達が関わり合っていきたいと思います。
ユニットケア施設における新型ウイルス対策の問題と対応(特別養護老人ホーム岩出憩い園 前田美智子)
2023年2月1日 更新
我が施設のある和歌山県岩出市も感染者数が2千人を超えています。高齢者が新型コロナウイルス感染症に罹患すると重症化リスクが高い事を身をもって体験し、蔓延防止は急務であり、職員の確保、物品の確認など様々な問題を並行して行わなければなりません。長期間のコロナ対応や個室対応も入居者の精神面や、ADLの低下を伴います。家族との面会やクラブ活動、行事なども全て中止となり入居者の精神状態の把握、心のケアが必要になります。そんな中ユニットケアならではの少人数制、馴染みの関係が効して、大変な中にもユニットでの行事食や、おやつ作り、生け花などを行い、少しでも入居者の気分転換を図りました。1日も早く、以前のようにご家族が気の向いた時に居室に来られ、当たり前の会話をしながら一緒に過ごしていただける日が来ることを願っています。