「あんたがおったら安心や」と思ってもらえるように…(介護老人福祉施設花友にしこうじ 審 祐子)
2022年12月1日 更新
私は大学を卒業してすぐ今の施設で働き始めましたので、ユニットケアと出会って13年が経とうとしています。その間、たくさんの入居者と日々過ごしてきました。現在、副主任という立場であり、自分のユニットを持たず、施設全体を見て、足りない所に入っていく働き方をしています。
ユニットリーダーをしていた頃は、日々のケアをこなしていくのに必死ではありましたが、その中でも、朝出会ったら「おはよう。今日あんたなんか。あんたにな、聞いてほしいことがあるねん。」と話し出す入居者。帰りたいと施設の外まで出ていく人が「あんたがおるならここにおるわ。」と落ち着く入居者も。あぁ馴染みの関係ってステキやなと感じていた日々でした。
今自分の担当ユニットがない中で、70人全員の入居者と関われる楽しさや嬉しさはありますが、やはり細かい部分の情報量はユニットリーダーやユニットの職員に比べると少ないと思います。しかし、日々の記録をしっかり読み、全てのユニットへのラウンドをしっかり行うことを怠らず、どのユニットでも「あんた今日おったんか。」の会話が生まれるよう、馴染みの関係を築いていきながら、70人の入居者の心に寄り添える介護福祉士でありたいと思います。
みんなの居場所(介護老人福祉施設花友にしこうじ 藤澤 麻実子)
2022年12月1日 更新
花友にしこうじに来て14年目。3人の子どもを育てながら、時短職員として働いています。及ばずながら、時短のままユニットリーダーをさせて頂き3年目になりました。子どもの体調不良で急にお休みを頂いたり、時短の為勤務できない時間帯をフォローしてらったり、周りの職員には本当に助けてもらっています。職場を出れば、家事に育児。毎日朝から夜寝るまでバタバタで、あっと言う間に過ぎていきます。通勤距離も遠く大変ですが、私は花友にしこうじで介護の仕事を続けたいと思っています。
もともと介護職は天職だと思っていましたが、様々な事情で思うことができない経験もしてきました。
花友にしこうじでは、入居者の気持ちを第一に考えられます。ご家族の気持ちも大切に、入居者とのつながりも大切にできます。一人の入居者の暮らしの為に、各専門職が一緒になって考える事ができます。ユニットの日常の中で、入居者の些細な変化や発見をみんなで喜ぶことができます。そしてその理念のように、一人一人のその人らしさに向き合い、心に寄り添いながら一緒に過ごす時間が大好きで、私にとってとても大切な時間です。
今でも、自分自身の力不足で間に合わないことがたくさんあり、上司や他のリーダーに迷惑をかけながら助けてもらっています。これからも勉強させてもらいながら少しでも成長していけるように。花友にしこうじでの入居者の日々が温かい時間になるように頑張っていきたいです。
「生きる」ということへの寄り添い(特別養護老人ホーム花巻あすかの杜 清水 康宏)
2022年12月1日 更新
私たちがユニットケアを通じてできること。それは基本的なことかもしれませんが、入居者に寄り添うということではないかと思います。ただ、寄り添うと言っても、決してうわべだけではなく、関係性を構築し、その方の人生の最期まで深く寄り添うこと、つまり入居者の「生きる」ということへの寄り添いです。
入居者と私たち介護者は、施設での日々の暮らしを通して、家族よりも濃密な時間を過ごしています。入居者が亡くなられた時、「この方はこう生きた」と、その方の人生を語れるような本当の意味での寄り添いを、私はしてみたいと切に思います。そのためにも、私は日々入居者と真摯に向き合わなくてはいけないと感じています。
入居者は、日々の暮らしの中で、喜怒哀楽を様々な形で、私たちに表現してくれます。それらをしっかりと受け止め、心身両面を支えながら共に生活を送ること。それは本来であれば家族が行うことかもしれません。ですが、現実的にそれは難しく、だからこそ私たちがいます。ユニットケアでは、入居者に対して単なる介護ではない、「生きる」ということへの寄り添いができると思います。