ユニットケア施設としての新しい一歩(特別養護老人ホームやすらぎの里 福永 裕子)

2020年6月1日 更新

やすらぎの里では、ユニットケアを導入して14年目となります。過去14年間、やすらぎの里ユニットケアの道のりは山あり谷ありで、「施設の魅力としてユニットケアを内外にアピールできるか」の命題に何度かぶち当たり、ケアとは何か、介護施設とは何か、介護職員とは何か、そしてユニットケアとは何かを自問自答しながら、紆余曲折を経て今に至っています。

・ひたすら「ユニットケア」の理想像を追い求めた時期

・様々な職員の意見を聞き、形にしようと試みた時期

・「ユニットケアの方向が定まらない」と離職者をたくさん出してしまった時期

・入居者との関わりを大事に「出来ることをやろう」とひた向きな職員の存在に気づいた時期

平成30年度の介護保険法改正より、特別養護老人ホームへの入居条件が要介護3以上となり、入居者様の重度化傾向が顕著となったため、ユニットケアが導入された当時より個別ケアの在り方も様変わりしました。また、少子高齢化などを要因とした人材不足の影響も年々顕著となり、追い打ちをかけるかのように、全国的な新型コロナウイルス感染症の蔓延が重なり、何を優先すべきか、将来のために何がどうあるべきかを見つめ直しました。

令和2年度、やすらぎの里は①地域に根差した施設の役割を再認識し、②施設内でのハードウェアとソフトウエアの再確認、③入居者様並びに職員、ご家族のそれぞれの視点から見た環境づくりの見直しと④職員教育、⑤施設の運営方針と連動したユニットケアの展開を柱として、施設一丸となりチャレンジしています。

 

ユニットリーダー実地研修とともに歩んできた天神の杜(特別養護老人ホーム天神の杜 小川 剛)

2020年5月7日 更新

天神の杜は、京都府下では初のユニット型特別養護老人ホームとして、平成15年5月1日に開設しました。当初は、職員の誰もが何も分からない状態での一からのスタートとなりました。しかし「自分自身あるいは自分の家族が安心して入居できるような施設を作りたい。」という志のもと、職員が毎日話し合い、様々な葛藤の中、何度も失敗を繰り返し、少しずつ現在のユニットケアに近づいていきました。そんな中、平成17年に、ユニットリーダー研修実地研修受入施設となり、全国からの実地研修生を受け入れることとなりました。ユニットケアを推進していくという大きな役割を担うこととなり、当初はそのプレッシャーから、緊張した面持ちの職員が多く、研修生に言葉で上手くユニットケアを伝えることに不慣れでした。しかし施設内での勉強会や、実地研修の振り返りへの参加等を経験することにより、エビデンスに基づいたユニットケアを研修生に伝えることができるようになりました。これは、研修生に対してだけでなく、自施設の新人職員への指導育成にも活かすことができています。また、振返りの場においての研修生の所感から学ぶことも多いです。そして何より、全国には、こんなにも沢山の方がユニットケアを真剣に取り組んでおられるということを、身を持って知ることができ、自分達ももっと頑張ろうという気持ちになります。今後も、ユニットリーダー研修実地研修受入施設としての役割を担いながらも、実地研修生の方と共に学び、その人らしい暮らしの継続を支援していきたいと思います。

ユニットケアの魅力 ~「その人らしい暮らし」を大切に~(特別養護老人ホーム天神の杜 磯永 祐衣)

2020年5月7日 更新

著者施設介護課ユニットリーダー 磯永祐衣   (社会福祉法人長岡京せいしん会 特別養護老人ホーム天神の杜)

社会人となって天神の杜に来て感じたことは、それまで自分が思い描いていた「施設」とは全く違い、入居者様がとても生き生きとしていて、明るい印象を受けました。ユニットの居室には自分の使い慣れた家具があり、他入居者様と一緒にお話をしたり食事をするリビングがあり、ユニットを出るとみんなが集まってくる喫茶があり、それぞれに居心地のいい「居場所」があることで、みなさん穏やかに、充実した日々を過ごしているなと感じました。

介護職員として働く中で、「その人らしい暮らし」を送っていただくためにはどうすればいいかを日々考えています。そのために大切なことは、「環境づくり」と「関係づくり」だと感じました。「自分はここに居ていいんだ」「ここが自分の居場所だ」と思えることで、安心して生活ができます。また、ユニット職員との関係性ができることで、「頼れる人がいる」という安心感が生まれ、ユニット職員もその人を良く知ることができ、その人の不安な気持ちや様々な想いに寄り添うことができるのだと思います。

入居者様にとって居心地のいい環境づくりのために、その都度ユニット職員や他職種と一緒に設えを考えています。ユニット費の活用をユニットに委ねられているので、必要な物をすぐに用意することができ、入居者様の変化に応じ、的確に対応ができるのはユニットケアの魅力の一つだと思います。

ユニット職員や他職種と一緒に、より良い暮らしを実現するためにはどうしたら良いかを考え、入居者様の暮らしが穏やかで、充実したものになり素敵な笑顔が見られることが、私たちにとって何よりも励みになります。そんな笑顔を今後もたくさん引き出していけるよう努めていきたいです。

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