「自主経営型ユニットチームを目指して」(特別養護老人ホームみすず四恩の家 加納 秀一)
2020年5月7日 更新
実地研修施設を目指してから3年間、施設長の強いリーダーシップの下で一致団結し、みすず四恩の家は昨年度から実地研修施設となりました。ここで一端の区切りがつきました。しかしここでホッとすることなく、私たちは次のゴールを作りました。これまでの道のりを第一期ととらえ、今年度からを第二期とし「自主経営型ユニット」を目指すこととしました。これは「1つのユニットを1つの事業体」ととらえた組織体制です。
各ユニットが自主自立(自律)自発的な組織になるために「各ユニット同士が互いに影響しあえる環境を作る」「課題や不安要素の発見をしやすくするため『見える化』を行っていく」「ユニットリーダー会議を運営会議と同じ位置づけとし課題や不安要素の共有と解決方法の検討の場とする」とし活動を開始しました。
私たちがこの組織を目指す目的は「入居者の個別性にあふれた暮らしを守る」ために「ユニットの独自性を発揮」できるようにすることにあります。
自主経営は、自由経営ではありません。ヒトモノカネには限りがあり、管理者に管理されることなく自己管理するには相当なリスクもあります。固定概念や意識も変えなくてはなりません。しかしユニットケアには、24Hシートやユニットケア研修テキストなど明文化された目安があります。これらがあるおかげで自ら判断し意思決定することが可能になります。
ユニットケアだからこそ実現可能であり、目指すべき組織の形だと信じてこれから頑張っていきます。
「その人らしい生活を送るために」(特別養護老人ホームみすず四恩の家 垣内 健吾)
2020年5月7日 更新
畑違いの職種から介護の世界に飛び込んだ私は、周りの職員に早く追いつきたいと、コンプレックスを埋めるかのように知識を頭に入れていきました。それでもその知識を接遇に活かせずに悩む日々が続いていました。ユニットリーダー研修を受ける前の私は、完全に“介護迷子”に陥っていたのです。
「ユニットケアとは暮らしの継続である」この言葉から始まった座学は私のモヤモヤをクリアにしてくれました。「ケアの視点は24時間」等、ケアの方法を感覚的に捉えていた部分を簡潔明瞭で想像力を膨らませてくれる言葉に変換し、頭に入っていきました。その後の現場実習では学んだ一つ一つの言葉を五感で体験し、今度は体に入っていきました。
迷子だった私に、ユニットリーダー研修が地図の見方を教えてくれたのです。
研修には、理論派・感覚派・実践派…など共に学ぶ研修生は色々なタイプの方が居ましたが、共に学びあうなかで、良い物を内々で共有するだけでなく、学びたい方に伝えて広めて共に研鑽していくという「学びの連鎖」に最大の魅力を感じました。
当施設の理念「大切な人が一瞬も一生も輝き続ける」これには“その人らしい生活を送る”という意味が込められています。理念・目標、全てが線で繋がっていてその頂点に入居者がいます。ユニットケアを通じてその人たちの暮らし・個性が各ユニットで色濃く反映されていく、その喜びや感動を当施設で感じて頂きたいです。
「ユニットケア研修の魅力 ~受講する側・受け入れ側の両面から~」(特別養護老人ホーム 賀宝の里 白松苑 渡邊 明美)
2020年4月1日 更新
当苑の介護主任に就任して6年目を迎えようとしている。ご縁をいただき勤務し始めた1年目も終わる頃、ユニットリーダー研修を受講することになった。座学プラス実地研修施設での現場実習と聞き、わくわく感と不安からくる参加拒否の気持ちとが入り混じった感情を覚えている。
そのような思いの中、参加してみると、座学を通して自分の中に腑に落ちる点が少しずつ増えていった。今までの経験の中で得たものが、座学で学んだことと一致した時、「あーそうなんだ」と納得できる不思議さと、「やっぱりね」という経験で得たことに対するちょっとした喜びを感じることができた。
座学終了後に迎えた5日間の実地研修(今は4日間)では、実際に自分の目で書類関係・設え・設備などを見ることで理解できたことも多々あった。実地研修施設のようにするためには、自施設でどのような工夫をすればよいのかを考えるいい機会となったと同時に、自己流の考え方や思いで固まっていた頭の中を、この研修が浄化させてくれて柔軟な頭にしてくれたともいえる。
現在では、この研修の受け入れ側となっているが、4日目に受講者に聞いていることがある。研修を終えての所感もさることながら、自分の施設の頑張ってる点・自慢できる点をいつも聞くようにしている。実習を通して自分の施設のいい面を再認識してもらうためである。
まだまだレベルアップは必要だが、当苑においても、今後、いい面が沢山見つかるようにしていきたいと考えている。