「ユニット型特養って何?突然、施設長になりまして」(特別養護老人ホームうねめの里 安藤優子)
2017年2月15日 更新
建物の第一印象は、和の造り「旅館みたい」という印象。
何の準備も知識もなく異動。「まず、やってみなさい」、前理事長からの指示。
ジタバタ五感をフル回転。現場の皆に助けてもらい、現在5年目経過中。
「行ってらっしゃい/気をつけて」、「ただいま/お帰り」、日常生活での挨拶。
当たり前な環境が、ここにはあります。職員は、里人さんの想いを聴き、寄り添い、良き理解者に成長します。職員にとって里人さんの身の上に起こった事は「他人事」ではなく「自分事」なのです。
環境面では、ひとりになれる場所・ソファに2人でくっついて座り、内緒話ができる場所。そういった設えの工夫も大切にしています。
ある日嘱託医から 「里人さんが入院されると『早くうねめの里に帰りたい』と言われるので弱りますわ」との談。
里人さんが「帰りたい場所」 職員との信頼関係を物語るエピソードです。
私も当初の新鮮な気持ちを忘れず 里人さん・職員と向き合っていきます。
「暮らしの場所」(シルバータウン相模原特別養護老人ホーム 金子智代美)
2017年2月15日 更新
地元自治会の役員の方が見学に来られた時のことです。
お一人はユニットケアを導入する以前に来られたことがあったので、「十分知っているから」と言っていましたが、「前回来たときから、更に進化していることにびっくりしました。」と変化に驚かれていました。もうお一人は初めて来られた方でしたが、しきりに首をひねりながら言葉を探されて、「なんというか、建物の新しさとかきれいさではない、雰囲気というか人の自然な暮らしを感じるんですよ。「施設」の固定観念が変わりました。」とおっしゃっていました。
一人ひとりに合わせたケアを目指して、ユニットケアを導入してきましたが、施設中に浸透してきたのでしょうか。うれしい言葉でした。建物は課題が多いのですが、職員の知恵とやる気で作り上げてきたユニットケアです。常に振り返りが必要と学びながら階段を一つずつ昇ってきました。管理者としては、人材の確保や介護保険の動向など厳しい現実にも対応しなくてはなりませんが、「どうあるべきか」を真ん中に据えて、乗り越えていきたいと思います。
「今までのように自分らしく我儘に。」(特別養護老人ホーム晃の園 芳澤ひろ子)
2017年2月1日 更新
人は誰もが、歳をとり、やがて病気や障害で介護が必要になります。「今までのように自分らしく我儘に。」
「誰からもやさしく接してほしい。」「家族と共に——友人とも会いたい。」「街に出たい、美味しい物も食べたい。」
この入居者の熱き想いに私たちはどれだけこたえられるのでしょうか。
今、私たちは「ユニットケア」により 人間らしく安心して暮らせる「生活」の場づくりをしています。
職員の数だけ介護の認識がありました。意識改革が必要でした。
職員の共有すべき意識は何なのだろうかと焦点を絞りました。まず「生活者」であるという意識を深める。
その意識を基に職員・家族・地域社会との関わりをどのように作りあげていくかという点です。
生活の中にケアを取り込むことへの意識改革で,支援する楽しみが生まれました。