「百歳はミラクルパワー」(特別養護老人ホーム白駒の森 牛山 祐加) 「季節を感じて」(特別養護老人ホーム白駒の森 山崎 幸)

2020年11月4日 更新

著者リーダー 牛山 祐加 ユニットスタッフ 山崎 幸   (社会福祉法人 こまくさ福祉会 特別養護老人ホーム 白駒の森)

エピソードその1

「百歳はミラクルパワー」(リーダー 牛山 祐加)

信州も今年の夏は暑い日が続きました。高齢者も職員も熱中症には細心の注意を払いました。

7月のある日の早朝、百歳のAさんが脳梗塞を発症、もともと水分も食事も好んで召し上がる方ではなく介助にも苦慮しておりました。ご家族は「環境が変わることでのストレスよりもこの施設で最期を迎えさせたい」とのお考えでした。左マヒ、構音障害が残り、1か月以内に大きな梗塞が起きると回復は難しいと医者いわれ、必死で体調の変化を見逃さないように観察、ケアをしました。私のユニットには食事介助の方が6名います。Aさんは認知力も低下しており、食事介助も咽が多く、食べる端から食事を吐き出していました。ご家族は東京在住。何とか食べてほしい、どういうものなら食べられる? 葛藤の毎日でした。

9月に入り徐々に言葉が分かるようになり、コミュニケーションができるようになりました。正直、耳を疑いました。それだけではなく、仲良しのお隣さんが「ちょっと、見てあげて!」の声に振り向くと、ご自分で食事をスプーンで召し上がっていました。ユニットのスタッフは喜びと感動で興奮が収まらない1日でした。

左手も不自由はあるもののお隣の食事を手づかみで食べるなどが出来るようになっていました。これも少人数、固定配置のユニットケアだからできることだったと思います。

エピソードその2

「季節を感じて」(ユニットスタッフ 山崎 幸)

春は外にお花見に出かけ、夏は中庭に竹を組み流しそうめん、秋は炭火でサンマを焼いて食べたり柿を剝いて干し柿を作ったり、冬は鍋を囲んで食べたり、季節を感じながら過ごす時間が、笑顔も沢山みられ私は好きです。入居者との穏やかな時間を大切にしていきたいです。今日も干し柿をつるすお手伝いをします。

ユニットケア研修は自分の囚われた心を開放する研修(特別養護老人ホームジャルダン・リラ 佐々木 登己治)

2020年10月1日 更新

私が数年前にユニットケア実地研修に行き感動したことは、綺麗なハードやしつらえではありません。今までの従来型の施設を、知恵と工夫でユニットケアが出来るよう環境を整え、入居者の暮らしに寄り添いたいと思う職員の入居者への思い、そして施設の方針に感動し、今までの自分の概念が変わりました。

ユニットケアの研修は1つのきっかけでありスタートです。燃え上って帰って来たものの、時間が経つと、火が消えてしまう職員も多く見られました。もちろん施設としてのバックアップは必要ですが、与えられてばかりのユニットケアに何も成長も感動もないし、継続性もありません。自分達で気づき、考え、行動を起こし、はじめて自分達のものとなるように思います。100人いたら100通りの方法、リラに来て感動して帰る研修生には「リラと同じことをしようとしても条件も違い、難しく挫折してしまいます。自分の施設で出来る1歩から始めてまずは仲間を作りユニットケアの火を起こすことを始めたらいいと思います。」と伝えます。ユニットケアを通じてお互いに学び合い、深めて行くその為には同じ志を持った仲間が必要です。全国の仲間たちと共に推進して行けることがまた強みだと思います。

このコロナ禍で入居者を密に見つめる時間が増えたように感じます。ユニットケアの原点に戻り、私達はこの研修を通じて出会った仲間と共にこれから先も入居者の暮らしを支える先駆者になりたいです

ユニットケアの魅力(特別養護老人ホームジャルダン・リラ 鈴木 美穂)

2020年10月1日 更新

【食事】 ユニットでご飯を炊き、食事の時間が近づくとご飯の炊ける香で「もうすぐご飯だね」食事の支度(それぞれの役割)を行って下さり、盛り付けが出来る方に参加していただくことで、出来ることを継続していただくことにより自分の生活スペース:我が家という認識を持っていただくことが出来ると感じます。メニューによって「これ好き」「これはあんまり好きじゃなくて…」など様々な声が聞かれています。

自分の生活を振り返ると、まさに入居者様と同じような会話をしていると気づかされます。また、食事会では「おはぎが食べたい」など平等に意見を伺い、簡単な調理方法や昔どうやって作っていたか、思い出話をしながら実施しています。20代の私には、とても新鮮で嬉しい時間となります。

【10人の入居者様】 私のユニットは、お話しをして下さる入居者様が多くおられます。リビングに集い互いを名前で呼んで、「○○さん今日はまだ来ないの?」など、集団の中にも個人個人の繋がりが見られます。言い合いになりそうになったり気を使う場面も見られますが、職員一人ひとりが入居者様の気持ちを把握しながらケアにあたっているので、それとなく会話を繋いだり話題を考えて円滑にコミュニケーションが取れるように考えています。お一人おひとりの好きなこと・苦手なことを関わりの中で発見し、職員で情報共有をすることで気分良く過ごせるような雰囲気作りにつとめています。また、職員とも顔馴染みになって「今日は夜勤?」「明日は来る?」などと声掛けして下さる入居者様もいらっしゃいます。

【マンツーマン入浴】 普段顔馴染みで居ても、入浴の時は一段と、正直な思いや願望を聞き取りやすくなる時間だと言えると思います。「もう歳だで、うまく立てん」「苦労して大学へ行かせた子供が…」「孫がね…」など、その方の人生そのものを傾聴することが多くあります。これは、マンツーマン入浴で可能な、貴重な時間だと言えると思います。

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