「ひ孫は2歳、私は4歳」(特別養護老人ホームらふたぁヒルズ 松村とく子)

2017年5月15日 更新施設長

‟らふたぁヒルズ少しずつ暮らしの継続に近づいてきたかな“

スタート時ユニットでご飯を炊くという事に衝撃を受けてもう10年が過ぎました。進化し続けるユニットケアに職員と根拠を確り確認しながら、そして、楽しみながら暮らしに寄り添って行けたらと思っています。ぎこちなかったユニットケアがちょっとした場面でお家になりつつあるなあと感じられたことを紹介します。

『100歳のおばあちゃん 今日は家族とお家にお出かけ。家族さんは「家から帰りたくない」と言われるかと思い正直ひやひやしながら外出したそうです。それが1時間もすれば「そろそろ帰えっぺーいがなあ」と家族さんは少し寂しさはあったけど、「母さんにすればらふたぁさんがお家になったんだな」と思ったと話されていました。』

『ひ孫2歳とおばあちゃんは1日違いの誕生日。この日は家族さんたちがおばあちゃんの好物のすき焼きをユニットキッチンで作り家族水入らずの食事会。「ケーキを前に記念写真を撮りますよ」と職員の声、すると、ひ孫は2歳でピースおばあちゃんは指4本を出しました。「あれ〇〇さんピースでないの」すると「私は84歳だから指4本」と皆で爆笑。』

「どろどろ、トロトロ、ネバネバは元気をくれる」(特別養護老人ホーム白駒の森 澤田キヌ子)

2017年5月1日 更新施設長

Hさん101歳、心肥大と膀胱がんでバルンカテーテル留置。食事は一部介助。全身の皮膚が透き通っていて、触れるとぺろりと向けそうな皮膚、痒い痒いと背中をこすっていたり、ひっかいていたり、薬を服用しても改善されず、難病で10数年間皮膚科受診。

便秘又は軟便で失禁していたが、ある時期から①朝納豆ご飯、食後にカスピ海ヨーグルトとオリゴ糖をデザート②朝6時頃にそ~と目覚めて居たら(交感神経を刺激しない声掛け、)要するに嫌だなあと感じさせない声掛けでトイレにお誘い。有形の黄褐色で太い長い便が出るようになり、痒みも少なくなり夜間ぐっすり眠れるようになり、尿がしっかり出るようになり、浮腫んでいた手足がすっきり。食事もご自分で召し上がる様になりました。

どろどろ、とろとろ、ネバネバの食品は職員にも元気を下さいました。ユニットケアは楽しいと感じました。

「暮らしを感じるユニットケア」(特別養護老人ホーム真寿園 平山政浩)

2017年5月1日 更新施設長

先日、久しぶりに入職した当時(19年前)の振り返りシートを読み返した。懐かしくページをめくっていると「今日入所された方は、病院ではないのに『入院したくない!』と何度も叫んでいた。痴呆症なんだろうか?」と書き綴ってあった。何気ない文書ではあるが、「痴呆症」「入院」「入所」という言葉は懐かしく感じた。

確かに入職した当時は「なんで入院させるんだ!」「早く退院させろ!」という言葉を耳にすることがあったが、15年前の平成14年に新築移転し、ユニット型になって以来、「入院」「退院」と言う言葉は一切聞かなくなった。一瞬、なぜだろう?とも思ったが、それは、今は病院に見えないからだと気付いた。認知症を患っている方は様々な情報から状況を把握することは苦手だが、五感からの情報の理解は得られることが多いと思っている。

そんなことから真寿園では、言葉で伝えなくても暮らしを感じて頂けるように五感への働きかけを心掛けている。例えば、食事に関しては、視覚的にキッチンやダイニングと分かってもらえるような設えをし、食事時間の少し前になれば、ご飯の炊きあがる匂いや味噌汁を作る際の具材を刻む音がしたりと、改めて「これからこの場所で朝ご飯を食べます」と伝えなくても、視覚や嗅覚、聴覚でそれを感じられる働きかけをしている。現に入居者からは「ご飯が炊けたぞ、おかずを出してくれ」とか、食器を洗っていれば、「早く片付けてお茶にしよう」など、私達の日常の暮らしと同じような会話のやり取りがされる。そんなやり取りが私自身がほっとする時で、暮らしを感じる時でもある。

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