「やりがい」(特別養護老人ホーム 桜の郷 元気 永山直人)
2017年2月1日 更新
「施設での仕事は困った時、仲間が助けてくれた。看護師さんや、栄養士さんからもアドバイスをもらえた。でも、ホームヘルパーで一旦、高齢者の居宅に入ったら全て、自分で判断しなければならなかった。」、ずっと前に、桜の郷 元気でユニットケアに取り組んでいた、当時経験5年の介護スタッフが、在宅のホームヘルパーをやってみたいと退職して、しばらくして私の所を訪ねて来てくれた時の第一声です。福祉系専門学校を卒業して、彼女が桜の郷 元気で得た財産は、「他職種協働・チームケア」だったと思います。特に、ユニットケアは職員同士の連携・絆が無ければ「良い機能」をしません。
私たちは、ユニットケアを通して「施設運営とは何か?自律支援とは何か?」等々、たくさんの事を考えさせられています。それが私たちの「成長」につながっているのではないでしょうか。ユニットケアならではの「やりがい」です。
「自分目線のユニットケア」(特別養護老人ホーム三好園しんざ 松村実)
2017年1月16日 更新
私たちは施設という職場で働いています。だから、「暮らしの継続」というユニットケアの理念は、私たちが職業人として、職場で仕事(業務)を行う上での基軸として理解しています。
けど、自分の親だとか、自分自身だとかが自分の働くこの施設に入居することになったらどう思うでしょうか…
ユニットケアを学んでいく中で、自分目線で物事を見ることを学びます。このことはユニットケアに限らず、福祉サービスを提供するうえで大切な視点だと思います。
私たちがユニットケアに取り組み始めて何年か経つ頃、「あなたはこの施設に入居してよいと思う?」という問い掛けを職員にしました。その結果、「YES」の回答はさみしい限りでした。けど、その時の職員の思いが十分理解できました。
だからこそ、みんなでもう一度ユニットケアを学び直し、今「暮らしの継続」が実現できる様に自分目線を大切にして取り組んでいます。
今福祉を考える人たちは制度や仕組みだけを見て、「自分目線」「自らのこと」として考えることが不足しているように思えてなりません。
皆さんはどう思いますか?
「人生の晩年、ご機嫌で過ごす為に」(特別養護老人ホーム ちょうふ花園 梅津鋼)
2017年1月16日 更新
皆さん、自分達の施設に暮らしているお年寄りは、どのような事情で施設に入り、どのような思いで一日一日を過ごされているのか常に振り返っていますか?
きっと、お年寄りはできれば慣れ親しんだお家で、大好きな家族と暮らしたいと思っているでしょう。でも様々な事情でその事がかなわないので、施設で暮らしていただいています。
ちょうふ花園で暮らしているお年寄りも皆そうです。重度化の影響で以前と比べ短くなりましたが、平均5年弱の時間があります。その残された時間、少しでも幸せに過ごすには、機嫌が悪いより機嫌が良い方がいいですよね。そこで朝の目覚め方です。自分達も目覚めが良い時は機嫌が良く、体調も良好です。お年寄りも施設の日課に合わせた起床ではなく、その人それぞれの、その日その日の様子で、お年寄りが「気持ちいい」と感じるタイミングで起きる事ができた時、気分も良く、「何か良いことがありそう」、「今日も頑張ろう」と思えるのではないでしょうか。認知症の方であればなおさらです。そして機嫌が良ければゆっくり時間がかかってもご自分で食べる事ができますし、職員の力を活用して何か新しい事にも挑戦しようと思えるのかもしれません。そういう時間を創れるのが暮らしを支える専門職が集まった組織であり、ユニットケアは、お年寄りが機嫌よく過ごす事ができるケアです。