「感謝」(特別養護老人ホームかしわ園 榎本耕)
2017年5月15日 更新
センター長と初めてお会いしたのが今からちょうど11年前。
施設に来られ、案内をしていると「ここに住んでいる入居者さんは可哀そうね~」とひと言。ある程度、自信を持っていた私の心の中では「なんだ、偉そうに。もう早く帰ってくれないかな~」と。でも今、思えばセンター長の言葉がなかったら今の自分も施設も無かったのではと思っています。
自分そして施設を奮い立たせてくれたこと、大きな目標を与えてくれたことに感謝しています。その言葉をきっかけに、多くの仲間と様々な苦労を乗り越え揺るがない組織、絆ができたこと、そして何より入居者・家族・職員の表情が変わったこと。決して暮らしの継続を行う為だけのものではなく「個」とは何か。「施設」とは何か。「介護」とは何か。そんなことを教えてくれたのが、私にとってのユニットケアです。
「何かを変える」ことは、勇気も根気も要ります。けど、少しでも何かを変えられたとき仕事の本当の悦びを感じることができると思います。皆さん、素敵な笑顔を大切に一緒に頑張りましょう。
「ひ孫は2歳、私は4歳」(特別養護老人ホームらふたぁヒルズ 松村とく子)
2017年5月15日 更新
‟らふたぁヒルズ少しずつ暮らしの継続に近づいてきたかな“
スタート時ユニットでご飯を炊くという事に衝撃を受けてもう10年が過ぎました。進化し続けるユニットケアに職員と根拠を確り確認しながら、そして、楽しみながら暮らしに寄り添って行けたらと思っています。ぎこちなかったユニットケアがちょっとした場面でお家になりつつあるなあと感じられたことを紹介します。
『100歳のおばあちゃん 今日は家族とお家にお出かけ。家族さんは「家から帰りたくない」と言われるかと思い正直ひやひやしながら外出したそうです。それが1時間もすれば「そろそろ帰えっぺーいがなあ」と家族さんは少し寂しさはあったけど、「母さんにすればらふたぁさんがお家になったんだな」と思ったと話されていました。』
『ひ孫2歳とおばあちゃんは1日違いの誕生日。この日は家族さんたちがおばあちゃんの好物のすき焼きをユニットキッチンで作り家族水入らずの食事会。「ケーキを前に記念写真を撮りますよ」と職員の声、すると、ひ孫は2歳でピースおばあちゃんは指4本を出しました。「あれ〇〇さんピースでないの」すると「私は84歳だから指4本」と皆で爆笑。』
「どろどろ、トロトロ、ネバネバは元気をくれる」(特別養護老人ホーム白駒の森 澤田キヌ子)
2017年5月1日 更新
Hさん101歳、心肥大と膀胱がんでバルンカテーテル留置。食事は一部介助。全身の皮膚が透き通っていて、触れるとぺろりと向けそうな皮膚、痒い痒いと背中をこすっていたり、ひっかいていたり、薬を服用しても改善されず、難病で10数年間皮膚科受診。
便秘又は軟便で失禁していたが、ある時期から①朝納豆ご飯、食後にカスピ海ヨーグルトとオリゴ糖をデザート②朝6時頃にそ~と目覚めて居たら(交感神経を刺激しない声掛け、)要するに嫌だなあと感じさせない声掛けでトイレにお誘い。有形の黄褐色で太い長い便が出るようになり、痒みも少なくなり夜間ぐっすり眠れるようになり、尿がしっかり出るようになり、浮腫んでいた手足がすっきり。食事もご自分で召し上がる様になりました。
どろどろ、とろとろ、ネバネバの食品は職員にも元気を下さいました。ユニットケアは楽しいと感じました。