「開設から20年目のチャレンジ!!」(菜の花館 施設長)

2025年6月18日 更新施設長

著者施設長 堤 春彦   (特別養護老人ホーム 菜の花館)

 特別養護老人ホーム菜の花館は2005年8月に群馬県北毛地域ではめずらしく全室ユニット型特養として開設しました。「地域に根差した施設でありたい」と言う強い思いから、施設名を広く募りました。昭和村の和の一字を頂き「社会福祉法人なごみの杜」とし、暖かさ、明るさ、優しさ、懐かしさをイメージさせる菜の花から「菜の花館」としました。
 開設当初よりユニット型特養として「施設らしくなく、家庭のように家族のように」を合い言葉に、基本理念の「そのひとらしくいきいきと」のもと、職員は理念を具体化するケアをケンカしながらも理想とする施設作りに取り組んでいました。当時を振り返ると自分も若く、リーダーをはじめ職員一人ひとりが自分の目指すケアを確立したく、入居者のために何に重きをおくべきかを毎日考えていたのだと思います。自由でもあり、活気に満ちあふれ愛着のある菜の花館でした。
 8年ぶりに帰ってきた「菜の花館」は職員の入れ替わりやケアの考え方、コロナ渦で作業的なケアになっており、かつてスタッフや入居者が目をキラキラさせていた頃とは思えない「施設」に様変わりしていました。
 『えっ?開けた扉を間違えた?、どうしよう・・誰か助けて!!』『いやいや、でもやるしかない、未来の扉は自分達で切り開くしかない』と決意し日本ユニットケア推進センターの扉を開けたのです。一瞬で世界を変える道具はありませんが、センターの方をはじめ多くの方のアドバイスを受け、スタッフみんなで知恵を出し、思いを形にできた気がします。スタッフや入居者の目の輝きや笑顔が少しずつ戻ってきたと感じています。まだまだ伸びしろしかない『菜の花館』です。おいしい野菜と緑あふれる昭和村の新しい扉を開いた菜の花館でお待ちしています。

   

 

施設から家つくりへ(泊村 むつみ荘 施設長)

2025年5月15日 更新施設長

著者施設長 野崎 幸男   (泊村特別養護老人ホームむつみ荘)

 今年度よりユニットリーダー研修実地研修施設となりました、北海道泊村にあります泊村特別養護老人ホームむつみ荘施設長の野崎と申します。宜しくお願いします。

 私たちの施設は昭和49年に開設し、泊村が設置運営してまいりました。施設の老朽改築工事に併せ、平成25年4月から社会福祉法人黒松内つくし園が指定管理者となり運営を行っております。

 ユニットケアの始まりは、新しい建物がユニット型施設となる事が決まってからです。平成22年当時のむつみ荘は、廊下も長くうす暗い、食事は配膳車で運ばれ職員があわただしくトレーをとる、入浴も数人が一斉に入浴し廊下には列をつくっている状態で、居室も多床室、全てにおいて定時に介護をするという、私たち自身も入居したくない。自由がない施設でした。最先端施設の視察や、ユニットケアの勉強会を行うにつれて、課題も多々ありましたが、我々職員の意識が大幅に変わりました。平成25年からユニットリーダー実地研修施設の指定を目指すことを一つの目標に掲げ、13年たちましたが今年度スタートラインに立つことができました。これまで、ユニットリーダー実地研修施設に指定されるまで、1度不合格となり、さまざまなエピソードもありました。

 私が(自分が)将来住みたい施設(家)をつくれるよう、職員一丸となって目指していきます。まだまだ未熟でスタートラインに立ったばかりのむつみ荘ですが、海に囲まれ自然が多すぎる村です。夕日がきれいです。ぜひ一度遊びに来てください。

  

 

失敗の先に見えた本質(ラ・ポール有田 施設長)

2025年5月15日 更新施設長

著者施設長 川上 真也   (特別養護老人ホーム ラ・ポール有田)

 社会福祉法人実寿穂会は、『実る寿の穂』と書いて、それを法人の名称としています。青い稲穂は子供たち。太陽を浴びて、すくすくと成長してほしいという願い。そして高齢者にあっては金色に輝く実を実らせ、良い人生だったと周りの人と一緒に、それを寿い(ことほい)でほしいという願いが込められています。法人の本部は長崎県長崎市にあり、社会福祉法人として昭和50年から保育事業、高齢者事業を展開し、平成27年3月に特別養護老人ホームラ・ポール有田を開設しました。

 私は、当時介護長という役職で、ユニットリーダーと一緒にユニットケアを形にするという目標を掲げ、取り組んでいました。しかし、当時の職員からは、「ユニットケアなんてできない」と一斉一律のケアから脱却できず、結局は職員の都合のケアで入居者の生活が画一的になってしまっていました。「開設5年で実地研修施設に合格する!」という大きな使命が私の心に重くのしかかり、ユニットケア推進委員会を立ち上げ、居室のしつらえ、ユニット内のしつらえ24シートの改善に、猛スピードで取り組んでいきました。その結果、私は、ユニットリーダーと一緒に取り組んでいたつもりでしたが、実際は、当時のリーダーたちにプレッシャーを与え、急がせ、自主性を奪い、やらされているという気持ちを強くさせてしまいました。リーダーたちがどんどん疲弊していく姿を目の当たりにし、本来の介護のやりがいや入居者本位のケアになっていないのではないか?と進め方を間違っていたと気づかされ、反省をしました。

 そこで、今回、実地研修施設を受けるにあたっては、リーダーたちの自主性を大切に、もう一度、理念に立ち戻り、「何のためにユニットケアをやっていくのか?」「実地研修施設に合格することが目的ではなく、理念を具現化し達成することが、入居者のより良い暮らしにつながる。」ことを再確認し、暮らしの基盤を作るため、再度、ユニットケアの考え方を職員と共有することから始めました。
 どうしたら「その人らしい暮らし」に繋がるのか、入居者1人ひとりに向き合いながら今を取り組んでいます。地域のユニットケアの模範施設として恥じない施設作りをしていきたいと思います。

 

  

 

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