介護の未来は、日本の明るい未来(特別養護老人ホームあんのん 施設長 吉田 貴宏)

2024年5月15日 更新施設長

皆さん、こんにちは。愛知県名古屋市にあります社会福祉法人フラワー園 特別養護老人ホームあんのん施設長の吉田です。
突然ですが、皆さんは、自分の「生きる」意味を考えたことはありますか?あなたの「生きる」意味と私の「生きる」意味が違うように、おそらく、ひとが「生きる」意味は一人ひとり異なります。
当法人では【「生きる」を共につなぐ】という基本理念のもと、様々な取り組みを行っております。あくまでも法人はそれぞれの「生きる」をつなぐ存在にすぎず、主役は法人にかかわるご利用者、職員、地域住民です。
そして、特別養護老人ホームあんのんは、「住み慣れた地域で、これまでの暮らしを継続していただきたい」との想いから、平成20年に開設した入所定員20名の小規模な特別養護老人ホームです。
施設に入居をすると、これまで通りの暮らしは行えないと思われる方も多くいらっしゃいますが、特別養護老人ホームあんのんでは、入居者おひとりお一人の暮らしのリズムを【私の暮らし実現率シート】に落とし込み、施設に入居をしても「これまでの暮らし」を再現できる仕組みを設けています。
また、【私の暮らし実現率シート】は、「これまでの暮らし」の再現だけに特化したものではなく、介護の見える化、数値化をすることのできるツールです。誰が見ても、今何をすればよいのかが記載されている為、働く職員にとっては欠かすことのできないツールとなっています。
少子高齢化の加速する我が国において、「優秀な人材が良い介護を提供できる」「〇〇の施設に入居をすれば良い介護が受けられる」では、明るい介護の未来は望めません。年齢、性別、国籍を問わず、誰もが共通認識のもと、同じ介護を提供できるという再現性こそが、これからの介護の未来には必要不可欠です。
介護の未来は、日本の未来と言っても過言ではありません。ユニットケアが目指す「その人らしい暮らしの継続」を実現するために、【私の暮らし実現率シート】が明るい日本の未来の一助となれば幸いです。

『その人らしい暮らしの継続』特養に入居しても、地域の住民、社会の一員(銀杏庵穴生倶楽部 理事長兼施設長 権頭喜美惠)

2024年5月15日 更新施設長

著者理事長 兼 施設長 権頭 喜美惠   (社会福祉法人もやい聖友会  銀杏庵 穴生倶楽部)

私は、社会福祉法人もやい聖友会の創設理事長であり『銀杏庵穴生倶楽部』の施設長をしています。介護事業をスタートするにあたって、「人として生きるとは」「人としての生活は」など自問自答の末、さまざまな思いが沸き起こり、その思いを実現するためにハード面、ソフト面だけでなく、入居者、家族、職員、地域の人といった人と人のつながる仕掛けづくりに力を注いできました。
法人の名前にある「もやい」の意味は、助け合う、分かち合うといった相互扶助の意味があります。そして、私たちは『おたがいさまで笑顔がいっぱい』を基本理念とし、医療、福祉、そして、まちが一体となった誰ひとりも孤立しない安全安心な次世代を育てられる多世代ごちゃ混ぜな地域共生社会を目指しています。これは、開設以前からの思いである「人と人との繋がりが社会課題を解決するんだ」「生まれ、生きる意味や目的は次の世代に繋ぐことだ」からつながっています。
特養も、人生の中のステージに合わせて移り住んできた家のひとつです。周囲には、家族だけでなく近所の人達、赤ちゃんやママ、子ども達、多世代の人達の声が耳に聞こえ、時には共に過ごすことも当然でしょう。そのため私たちは、赤ちゃんから高齢者まで地域の人と人をつなげるための、さまざまな取り組みや活動を行っています。
具体的な活動としては、施設内にFMラジオのスタジオを設置し、地域の個人や団体に番組をしていただいています。入居者や職員が担当している番組もあります。また、地域に開放されたコミュニティカフェでは、赤ちゃんや子ども連れのママや地域の人が訪れ、人と人の繋がる場となっており、入居者も、家族や友人と共にランチやティータイムを楽しむこともあります。施設内なので気軽に利用できます。カフェ以外にも貸出ルームがあり、ヨガなどカルチャースクールに参加する中高年や塾で学ぶ子ども達、まるで市民センターのように、さまざまな人達が施設にやって来ます。放課後は、子ども達の遊び場になっていて元気な声が響き渡ります。それらを含め『子ども食堂』『まち美化活動』『農業』等、地域活動には入居者も参加でき、本人の興味関心に沿った地域での社会生活や活動を継続することが可能となっています。また、月1開催のマルシェでは、地域住民、子ども達、出店者なども交流しています。最近では「赤ちゃん職員」の採用を行っており入居者を笑顔にしています。
これらさまざまな取り組みや活動は、決して強制ではなく入居者の選択肢を広げるといった意義があります。施設に入居しても『その人らしい暮らしの継続』をしていただくために、自己選択出来ることはとても大切なことです。これからも入居者の「地域住民」「社会の一員」としての生活を守っていきたいと考えています。
まだまだ課題は山ほどありますが、共に学んでいけたらと思います。どうかこれからもよろしくお願いいたします。

 

『「終の棲家」を「我が家」にする』とは…(域密着型特別養護老人ホーム光陽の杜 小牧 ひろみ)

2024年4月19日 更新施設長

「光陽の杜」は鹿児島県姶良市に平成29年4月、地域密着型特別養護老人ホームとしてスタートいたしました。事業計画、建物設計の段階から「ユニットケアの実践」を見据え準備を進めて参りました。
当施設のユニット名は「地域密着型」である特色を活かし、地域の名称を使い○○1丁目~3丁目と命名しています。コロナ禍以前には地域で開催される行事への参加や地域ボランティアの方の活動受入、同敷地内にあります当法人運営の認定こども園の園児たちとの交流なども行っておりました。コロナが5類へ移行されたことを受け、今後はまたそれらの活動を再開して参ります。
開設から6年、『「終の棲家」を「我が家」にする』という理念のもと、我々の目指すユニットケアを実践して参りました。そして昨年一年間は、「実地研修施設」を目指しスタッフ全員で改めて「ユニットケア」について学び、これまでのケアや取り組み、入居者への向き合い方、入居者を取り囲む環境などを見返してみました。そしてこの度「ユニットケア実地研修施設」の指定を受けることができました。
さて、いざ!研修施設の認定!を受けてからというもの、既に私は大いなる緊張感と責任感で身の引き締まる思いでおります。おそらく受け入れ担当者含め他の職員たちも同様でしょう。
医療畑からきた私にとりまして、介護の世界は初めて飛び込んだ場所であり、戸惑うこと、迷うこと、悩むこと、日々、何かが起こります。これまでには何度も看取りという貴重な経験もさせて頂きました。人生の最期をどこで迎えるか?迎えたいか?どのように迎えたいか?入居者・ご本人の意思?ご家族の希望?…都度、考えさせられます。そしてそのたびに、我々に出来ることは何か?入居者が何を望まれているのか?どのようにコミュニケーションを取っていけばいいのか?そこから何を学び、この先にどのように活かしていくのか?職員と共に悩み、考えていくことは尽きませんが、理念である「我が家」を追求し、入居者が日々、穏やかに、その方らしく、その方のペースで、暮らすことができますようユニットケアを実践して参ります。

  • 実地研修施設紹介
  • 各地地域の取り組み
  • 介護施設への就職を考えている方へ 入職前に知っておきたいこと
  • 書籍・DVDについて
  • ユニットケア紹介ブログ
特集・コンテンツ
subPmark
介護保険の基礎知識
関係者様はこちらからログイン
行政関係者様
実地研修施設関係者様

当センターはプライバシーマークを取得しております

スタッフブログ 2015年 終了

ページトップへ