「学んだことをつなげていく」(地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護あおい 伊藤 真由美)

2020年12月1日 更新

ユニットリーダー研修を受け、「こういうところを真似してみたい」、「ここを変えていきたい」と、最初はやる気に満ちているのですが、他の職員との温度差があったり、否定されてしまったりすると、「自分だけやっても意味ないな」、「実地研修施設とは違うんだ」という気持ちになってしまう受講生が多いのではないでしょうか。でもそれってすごくもったいないことだと思います。計7日間も自施設を離れ、費用もそれなりにかかっています。それでもリーダー研修に参加させる理由は、基準のためだけではないと私は思います。

施設長からのコメントには、必ずと言って良い程「ユニットケアを学んで、自施設で展開して欲しい。」と書かれています。彼等ならそれができると信じて研修に出しているのです。

ですので、研修で学んだことを、ご入居者の暮らしの継続のため、一緒に働く仲間のために還元しなくてはなりません。「そんなこと言われなくても分かっているよ!」と言われそうですが、実は実地研修施設の「あおい」もかつてはそうでした。

ではなぜ研修で学んだことを取り入れることができたのか。それは、仲間をつくることと否定しないこととの二つです。どちらもリーダー研修のグループワークで皆さん実践してきたことです。研修後も、リーダー研修でできた仲間、実地研修の担当者に相談したり話を聞いてもらいながら、自施設でも共感してくれる仲間を見つけ、できそうなところや小さいことから取り組んでいく。そういう姿は必ず誰かが見てくれています。仲間も必ず増えていきます。その仲間には、それぞれの得意分野があり、思わぬ力を発揮してくれたりします。

ユニットリーダー研修が繋げてくれた縁をどんどん活用して、ユニットケアの輪を広げていくことは、ご入居者お一人おひとりの思いを大切にすることにつながっていくのではないかと私は考えます。

「理念の浸透」って、大事!! (特別養護老人ホーム みどりの郷 本多 さなえ)

2020年12月1日 更新

私の祖母が亡くなって、早1年が過ぎました。享年93歳、大往生だと思っています。祖母は、酪農をしていた両親に代わって一家の家事を一手に引き受け、野菜作りをしながら孫6人を育ててくれたました。亡くなる数年前に認知症を発症し、もともと難聴だった耳は聞こえなくなり、病気により両眼の視力も失いました。自宅では母が一人で祖母の面倒を見ていましたが、在宅での介護に限界を感じ、介護申請をし、認知症対応型デイサービスに通うようになりました。時々、ショートステイも利用し在宅介護を続け、その後、特養へ長期入居することになりました。長期入居してからはさらに認知症が進行しました。そのうえ、見えない、聞こえない状況で歩行したことで転倒骨折し、入院しました。手術を受け、施設に戻りましたが、その後は自力での食事摂取も難しくなり、歩くこともできず、多職種が試行錯誤しながら施設生活を支えてくれました。利用した施設は、すべて湖星会の施設です。

施設開設時は、介護職経験者は多くいましたが、「ユニットケア(個別ケア)」を理解し、実践することが難しく、「ユニット型で集団的ケア」をしている状態でした。ユニットリーダー実地研修施設の認定を受けることを目標に、理念を伝え、「個人の自由を最大限に尊重したい」という施設長の思いを伝え続け、実地研修施設になるには何が足りないのか、どのようなケアをしていくべきなのかなど話し合う時間をたくさん作りました。そして、「自らが入居したい、親兄弟でも入居させたい施設」を目指して施設づくりに取り組んできました。意思疎通が難しい入居者であっても、手探りながらどうケアしていけばいいかなどを考えて話し合い、実地に移してしてくれるスタッフには感謝しかありません。これからも、当法人の理念「自らが受けたいと思う、医療と福祉の創造」の下、ひとりひとりに寄り添ったケアを提供できるよう、ユニットケアに取り組んでいきたいと思います。

集団的なケアから個別ケアへ (特別養護老人ホーム みどりの郷 佐藤 利恵)

2020年12月1日 更新

私が介護職に就いて約12年が経ちました。初めに就職した先は老人保健施設で従来型、集団的なケアの施設でした。毎日決まった時間に起床、食事、排泄、入浴、就寝等の介助を行い、時間に追われ、入居者の方とのコミュニケーションもあまり取れない毎日でした。

震災をきっかけに今の施設に転職し、ユニットケアを知りましたが、始めは戸惑うことばかりでした。それまで集団的なケアでやっていたことが当たり前だと思っていたのですが、それが全くなく、時間がゆっくりと動いているかのように感じました。入居者の方とのコミュニケーションも増え、入居者の方から「○○さん、ちょっといいかい?」と名前を呼ばれたりして、信頼関係も築け、何よりも、入居者は“その人らしい生活を送って”いらっしゃるのです!

私もリーダーになり、ユニットリーダー研修に参加し、改めてユニットケアの大切さを学ぶことが出来ました。いかに入居者の方やご家族様に今までの暮らしと変わらない生活を提供できるか、認知症を抱えていても最期まで暮らしを感じることが出来るかなど、研修に参加して学んだことを実際に現場に持ち帰り、ユニットや居室の設えを考え、入居者の方やご家族様にどのような生活をしていたか等をお聴きし色々と取り組みました。私の施設では、看取り介護を行っています。ご家族様から「みどりの郷で最期を迎えられて良かったです。ありがとうございました。」とお言葉を頂いた時には、自分達がやっていたことは間違っていなかったんだなと改めて感じます。

現在私はショートステイの副主任をしています。長期入居で学んできたことを活かし、ショートステイでもその方らしい生活が送れるようにスタッフとケアについて日々相談し、頑張っていこうと思います。

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