ユニットリーダー実地研修再開について(特別養護老人ホーム白浜 日置の郷 久森 岳)

2022年8月1日 更新指導者

現在の業務について3年になります。ユニットケアに関する業務の責任者も兼務しております。私達の施設は実地研修施設として6月から受け入れをも行っています。長期化するコロナ感染対策の中、正直実地研修施設としての質が低下していないか心配していました。勿論コロナ禍の中でもユニットケア推進委員会で日々話し合い、「入居者の暮らし」をより質の高いものにするため励んできたのですが、家族の面会もこの3年以上の間ほとんどできなかったこともあり、第3者の目で施設を判断する客観的な意見が無い状態でした。しかしユニットリーダーの実地研修が始まると研修生の意見を聞く機会もあり改善しなければならないことや自信を持って継続すべきことが明確になりました。ただ研修生の意見を集約すれば私たちの施設が継続してきたことは間違いではなかったことを確認できたことは施設が進める方向性になりました。実地研修を行うことで他施設の職員との交流などzoomの研修では感じれない「直接に顔を見てコミュニケーションすることの楽しさ」を再確認できました。しかしコロナ感染者の増加とともにまた実地研修が止まってしまうかもしれませんがコロナ禍であってもこういった直接的な研修の機会が継続で出来ることを願っています。

思いを形に(特別養護老人ホームグリーンハウス 名迫 千賀子)

2022年6月1日 更新指導者

私は、昨年の6月までの7年間、ユニットリーダーをしていました。今思えば、リーダーになりたての頃は、知識も少なく、ただ自分の思いだけで突っ走ることもありました。私はこう思うから、これはこうだからと指示を出す、まるでお山の大将の様なことを行っていました。その後、リーダー研修を受講する中で、自分の考え方が変化していきました。私たちはチームで入居者のケアを行います。それなのに、自分本位の考え方のみでは、小さな情報しか得ることが出来ず、職員のモチベーションも上がりません。リーダーシップとは何か、マネジメントとは何かを理解できていなかったと痛感しました。それからは自分の考えをいう前に職員の話を聞くようにしていきました。そうすることを続けることで、ミーティングでの職員の発言も増え、みんなで入居者を支えているんだというチームワークが生まれてきたように思います。
 その中で、特にチームワークを意識する事例がありました。ユニットにパーキンソン病の男性が新しく入居されてきました。その方を知る為に、意向や好み、1日の生活リズムをユニット職員で探っていると、お部屋で釣り番組をよく見ておられることに気づきました。何曜日の何時から、どこのチャンネルで釣り番組があるかを把握しておられ、いつも熱心に見ておられました。ご本人やご家族からお話をお聞きすると、釣りが好きでよく近くの海に釣りをしにいかれていたそうです。「今はもうこんな体だから、それに施設に入ったから、釣りはもう無理だな。」と諦めておられました。それでも、大好きな釣りを、せめてテレビでと毎週かかさず見ておられる姿を見ていると、何とか釣りに行くことが出来ないかと考えるようになりました。そんな時、施設長とお話をする機会があり、その方のお話をすると、「釣りにいけばいいよ。ただどうしたら安全にできるか、そこはしっかりと計画をたてなさい。」とお言葉を頂きました。
 自施設の理念は『自分らしく、その人らしく』です。たとえ施設に入居しても、自分の好きなことをあきらめずに実現できる、なんて素敵なことだろうと思いました。そこからは実現に向けて細かく計画を立てました。釣りに詳しい先輩職員に協力をしてもらって準備を行い、看護師には早朝に起きて釣りに行くのに差し障りのないバイタル等を確認し、ご家族への了解も得ました。当日は、その先輩職員や施設長も協力してくださり、朝早く近くの海に釣りに行きました。とても嬉しそうに竿を操り、釣りをしているその方を見て、実現できて本当に良かったと思いました。その日は大量のイワシが釣れました。施設に戻り、管理栄養士にも協力していただき、つみれ汁にしてみんなで食べました。その方は、現在はもう施設におられませんが、あの時の笑顔は今でも忘れられません。入居者の思いを主軸に、チームでできることを考え、連携をとれたからこそ実現できたと思います。
 現在はリーダー業務を離れ、副統括主任になりましたが、その頃の自分を忘れず、どんな時でも、どんな方でも自分らしく、その人らしく、思いを形にできる様、これからも頑張っていきたいと思います。

スタッフとの関わり方で工夫していること(特別養護老人ホーム神の園 田中 剣志郎)

2022年5月2日 更新指導者

ユニットリーダー・介護主任を経て施設部の部長として勤務しております。ユニットリーダーの時から特にスタッフとの関わり方で意識していることは相談に対して「すぐに私自身の答えを言わない」ということです。もちろんケースによってはすぐに答えますが、基本的には答えません。ユニットリーダーはスタッフの悩みや相談に「早くアンサーを出してあげないと・・・」という思考に流れがちで、歴代神の園のユニットリーダーもそのような傾向がありました。相談を受けたときに私は「あなたはどうしたら良いと思いますか?」や「あなたはどう考えていますか?」と必ず聞くようにしています。これは相手の想いを引き出す「コーチング」です。最初は 「えっ?」と言われますが、「私はあなたの考えを聞きたい」ということを言葉で伝えると正否は別としてスタッフは「自分の考え」を言ってくれるよ うになります。それで問題なければ「それでいこう!」と言いますし、よほど問題があれば「もっとこうしてみても良いかも」と伝えます。このコーチングを続けることにより「主体性」や「自分で考える」ということができるスタッフが育っていくのだと思います。簡単なようで常に意識していないと、つい「答え」を言ってしまい、スタッフの思考する能力に蓋をしてしまっているかもしれません。現在、ユニットリーダーとして勤務している方々も一度振り返ってみてもよいかもしれません。もちろん「答え」を言う(ティーチング)ことが悪いわけではありません。就職したばかりのスタッフに「あなたはどう思うの?」と聞いてしまうのは良くありませんので、使い分けが重要だと思います。小難しい話になりましたが、英語にすると「?」というところもあると思います。私自身もそうでした。神の園のユニットリーダーには英語ではなくもっと簡単に解釈してね!と言っています。ユニットのスタッフに対して「言われなくてもそれぐらいしてよ」と今あなたが感じたり、そこに課題があると思っているなら「コーチング」ユニットスタッフに対して「指示したとおりにしてよ」と感じているなら「ティーチング」を 使ってみましょう。きっとユニットリーダーとしてユニット運営をしている中で両方ともに感じたこともあるはずです。私はここを意識するだけでスタッフの働き方や成長が激的に良くなったので、今スタッフとの関わりに苦慮している方がいればぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。もちろん、これに取り組むに当たってはスタッフとの関係性も重要になってきますので、その点には留意していただければと思います。

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